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「早言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

早言の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
第二号の顔形と第一号の顔形とは如何にも先生の謂う通り同人である、是だけは最早言い争う余地がない、けれど其の第一号が果たして殺人女輪田夏子だと云う事は何の証....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
の胸中には、勝算ある作戦計画が秘められているのであろうか。それとも、戦慄の前に最早言葉も出でないのであろうか。 そのとき、卓上電話のベルが、ジリジリと鳴った。....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
争もあったのでしょう。加之、承われば此頃では諸事円滑に運んで居るとやら、愚痴は最早言いますまい。唯先生を中心として起った悲劇に因り御一同の大小浅深さま/″\に受....
」より 著者:森鴎外
膳を下げまして宜しゅうございましょうか」と、女中が勝手から顔を出して、尻上がりの早言に云った。馴染のないお玉には、なんと云ったか聞き取れない。髪を櫛巻にした小さ....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
って見た。が、二葉亭は「イヤ、最う断念めた!」と黙り込んでしまったので、この上最早言葉の接穂がなかった。 その当座は犬の事ばかりに屈托して、得意の人生論や下層....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
一つ並べ初める。パンの破片、紙屑、牛の骨など、そうして寒に顫えながら、猶太語で、早言に歌うように喋り出す、大方開店でもした気取で何かを吹聴しているのであろう。 ....
墓場」より 著者:西尾正
なら、拘留しようが追放しようが自由です。けれどもわたくしは前に述べたこと以外に最早言うべき何物もないのです。事実をゆがめたり隠したりしたことは一つもありません。....