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早飛脚
「早飛脚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早飛脚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
事に為《し》なければならんと、初子《ういご》だから母も心配致しまする。と江戸から
早飛脚《はやびきゃく》で、下谷大門町の伯父勘藏が九死一生で是非新吉に逢いたいと云....
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
間に、ふとした事から秘密が破れて、彼の仲間の一人が召捕られた。長崎の奉行所からは
早飛脚《はやびきゃく》に絵姿を持たして、彼の召捕り方を大坂の奉行所へ依頼して来た....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
やら、城持ち大名と一騎打ちになりそうだからな、遺言があるなら、今のうちに国もとへ
早飛脚立てておかねえと、笠《かさ》の台が飛んでからじゃまにあわねえぜ」 がてん....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
わって来たのも、村ではこの雨乞いの最中である。 問屋の九太夫がまずそれを彦根の
早飛脚から聞きつけて、吉左衛門にも告げ、金兵衛にも告げた。その黒船の現われたため....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことは早計であった。九月にはいって、西からの使者が木曾街道を急いで来た。 「また
早飛脚ですぞ。」 清助も、栄吉もしかけた仕事を置いて、何事かと表に出て見た。早....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
」と、彼は出がらしの番茶を、ごくごく咽喉《のど》をならして飲みこんで、「郷里に、
早飛脚に立ってもらわにゃならぬかも知れませんな」
甚助はそれを聞くと、なぜかぶ....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
外交郵便夫というのは、郵送できない外交上の重要物件を身に付けてもっていく。まあ、
早飛脚《はやびきゃく》みたいなもので、どこの国でも、必要におうじてやっている。暗....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
光は、二千万マイル以上の旅を、八分と二、三秒ですませてしまいます。ところで電気の
早飛脚によれば、たましいは、太陽と同じ道のりを、もっと少い時間でとんでいってしま....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
念を入れて、もう一度やった、が、やっぱりいけない。……それで、今度は、加賀さまの
早飛脚《はやびきゃく》で、小田原の吉三《きちさ》というのを頼んで駈けさせた。……....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
行所の手続きもすっかり了《お》えてから、詳しく事情を認めて江戸の伝兵衛のところへ
早飛脚《はやびきゃく》を立てた。 江戸と大阪で同じ日の同じ刻に同じ唐人がそれぞ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ます。あるいは運動に過ぎて心身を疲労させると消化吸収の力は非常に衰えます。昔しの
早飛脚が着いた時に先ずお粥《かゆ》を与えなければならん。急に御飯を食べさせると死....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の立場があるまい」 「ござりませぬとも!」 鴻山は暗然と――強く、 「すぐに、
早飛脚を立てて、この手紙のままを、万吉の家へ廻して急を知らせてやりとう存じます」....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
中には、変るだろう。――隠岐のみかどが首尾よく本土脱出に成功したその日に――その
早飛脚が鎌倉、六波羅をおどろかせたとたんに、がぜん、大咆哮をあげだすにちがいない....
「山の人生」より 著者:柳田国男
も佐竹家が率先して夙にこれを崇敬した動機は、すぐれて神通力という中にも、特に早道
早飛脚で、しばしば江戸と領地との間に吉凶を報じた奇瑞からであった。従って沿道の各....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
(事態は重大、急遽、ご援軍の西下を仰ぐ) 秀吉は疾く、安土の信長へ向って、こう
早飛脚を立てていた。そして一面には、士気を疲らせないために、時折、軍馬を休め、浩....