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早馬
「早馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
かった。玉藻の姿はどこへか消え失せてしまった。 「宇治の左大臣殿お使いでござる」
早馬で屋形の門前へ乗り付けたのは、頼長の家来の藤内兵衛遠光であった。彼は玉藻の様....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
」 「いいや。どういうおつもりか、お組頭、ちとふにおちぬことをされたわい。密々の
早馬、すぐに八丁堀《はっちょうぼり》へ飛ばしてのう、だれか知らぬが火急に呼び招い....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
道をこちらに、トウトウ、トウトウとひづめの響きも高く駆け迫ってきたのは、まさしく
早馬の音でした。 「…………?」 はてな、というように聞き耳立てたとき―― 「....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
が起ったということを。 甚吉 きいたとも。御城下でえらい騒ぎじゃ。香東川の堤で、
早馬に二度も行き会うたぞ。 おきん それでのう、御城下に押し寄せる道筋じゃけに、....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ながら狂馬のごとくに鬣逆立てながら、嘶きつづけて挑みかかったと見るまに、疾走中の
早馬は、当然のごとく打ちおどろいて、さッと棒立ちになりました。と同時です。馬上の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の厩の者も随行して来た。 「敵はもう近いと思わんけりゃなりません。」 御使番は
早馬で城へ注進に行くと言って、馬上からその言葉を残した。あとの人数にも早速出張す....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ヨぐ時、或は夕雲の翳に青黒く黙す時、花何ものぞと云いたい程美しい。
隣家では最
早馬鈴薯を植えた。
午後少し高井戸の方を歩く。米俵を積んだ荷馬車が来る。行きす....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
激昂しているかれらは承知しないのである。 それが県署にもきこえたので、県の尉が
早馬で駈け付けると右の始末である。何分にも夜中といい相手は多勢であるので、尉はま....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
、そこが個人的独詠歌などと違う点なのである。 ○ 鈴が音の
早馬駅の堤井の水をたまへな妹が直手よ 〔巻十四・三四三九〕 東歌 雑歌。「
早馬....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
という言葉が、それです。誰か代りの屍体がなければなりません」 そのときだった。
早馬の使者が新十郎邸へとびこんできた。応対にでて、使者と話を交した新十郎は、一通....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
々として進捗しない。先へ進むに従って速度が速くなる。そのドーヴァー行の駅逓馬車を
早馬で追いかけて来た使者のジェリーが、ロンドンのテルソン銀行のジャーヴィス・ロリ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
ょう。 ケルンを過ぎれば、オランダの平野に出る。そこで二人は、それから先の道を
早馬で行くことに決めた。風が向い風だったし、河の流れも舟にはゆるやかすぎたからだ....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
。いわゆる仏説の自業自得であった。 六 天城屋敷の池田出羽の許へ
早馬で駈着けたのは野末源之丞。奥書院にて人払いの上、密談の最中。池田出羽は当惑の....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
綱としては歓喜|類なく、正成の陣営のその後へ、自身|直ちに陣を敷き、やがて京都へ
早馬を立て勝利の旨を南六波羅へ申しやった。 しかるに五六日経った頃から、奇怪な....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
なるです。下僕や荷物を持って居る私の旅行と違い、彼らは官命を帯び二人なり三人なり
早馬で夜を日に継いで追蒐けましょうからどうしても六日間で追付かれる勘定です。詳し....