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早駕籠
「早駕籠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
早駕籠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
出していったかと思うまに、伝六得意の一つ芸、たちまちそろえたのは替え肩六人つきの
早駕籠二丁です。 「できましたよ! ひと足おくれりゃ、野郎め、ひと足お山へ近くな....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
えようとしなかったものでしたから、いよいよ右門が疑いの雲を深めているとき、通しの
早駕籠《はやかご》かなんかで勢いよく駆け帰ってきたものは、深川へ行った伝六であり....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
い叫び声が上りましたゆえ、不審に存じまして見調べに参りましたら、七八人の黒い影が
早駕籠らしいものを一挺取り囲みまして、逃げるように立去ったそのあとに、ほら――ご....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
味な微笑です。――そうして四半刻……。 七 「どいたッ、どいたッ、
早駕籠だッ」 「ほらよッ、邪魔だッ、
早駕籠だッ」 道々に景気のいい掛け声をバラ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
辰ッ、一刻千金だ、はええとこしたくをしろよ!」 「待てッ、あわてるな」 「でも、
早駕籠で江戸をひと回りしろとおっしゃったんじゃござんせんか!」 「ただ回るんじゃ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いと自慢したのも道理でした。珍しく気のきいた大働きで、ちゃんともう用意しておいた
早駕籠《はやかご》に名人を押し込めながら、鼻高々と案内していったまではおてがらで....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
した。 「ね。だんな、だんな! だれが何を急いでいるのか、御用ぢょうちんをつけた
早駕籠が、こっちへ飛んでめえりましたぜ!」 いううちに、そこへ御用と染めぬいた....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
から、むろん、これは疑いすらもかけるべき余地がないので、ただちに右門は一日通しの
早駕籠《はやかご》を仕立てさせると、いよいよ本式に、下町は伝六の受け持ち、山の手....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いましたが、案外にさっそく見つかったとみえて、屈強な替え肩を二人ずつ伴いながら、
早駕籠仕立てで威勢のいいところを二丁ひっぱってまいりましたので、一丁は伝六へ、一....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しろッ」 さっそうとして、蝋色鞘《ろいろざや》をにぎりとると、飛ばしに飛ばせて
早駕籠《はやかご》を乗りつけたところは、いうまでもなく駒形河岸の二三春の住まいで....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ころえて身をかわしたが、それと同時に、きゃっという女の悲鳴がきこえた。 二挺の
早駕籠が宙を飛ばせて来て、ここの門口《かどぐち》に停まった。 お冬は長三郎の身....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
手であったそうで、かの赤穂の一党が討ち入りの時に吉良|上野《こうずけ》の屋敷から
早駕籠で迎えが来まして、手負いの療治をしました。勿論、主人の上野は首を取られたの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るだろうと存じまして、三人相談の上で、孫太郎だけが府中に残り、若旦那とわたくしは
早駕籠で江戸へ戻りました。 主人もおどろきまして、親類などを呼びあつめて、ゆう....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
録です。勿論小さい雷ならば構わないでしょうが、少し強い雷が鳴り出すと、屋敷の侍が
早駕籠に乗ってよし原へ駈けつけて、お見舞の菓子折か何かをうや/\しく花魁に献上す....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
ぜぬとも限らぬと思って。 「いや、私は夜道をする。大病人を見舞の為だ。事に依ると
早駕籠にするか。兎に角夜通しで江戸へ行く」と答えた。これなら閉口すると思ったのだ....