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「旭光〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旭光の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白菊」より 著者:夢野久作
の大邸宅にどよめき渡りつつ消え失せた。 ……あくる朝……。 晴れ渡った晩秋の旭光がウラウラと山懐の大邸宅を照し出すと、黄色い支柱を並べた外廊下に、白い人影が....
」より 著者:鷹野つぎ
のふちを色どり、金粉をはじく金色の征矢を放ち、東天は俄かに青緑の空と、くれないの旭光とで絢爛を現出するのであった。だが夜明けとなれば既に暁闇と旭光の織り出す絢爛....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
はい、決して申訳はいたしません。」 といと潔よく言放てる、両の瞳の曇は晴れつ。旭光一射霜を払いて、水仙たちまち凜とせり。 病者は心地|好げに頷きぬ。 「可し....
初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
分は外庭の方へ廻ッて往ッたが、見つけた、向うの垣根の下に露を含んで、さも美しく、旭光に映じて咲いていた卯の花を見つけた。 「お姉さま、お姉さま、江戸のお姉さま!....
妖怪学」より 著者:井上円了
くには多少の時間を要するによる。およそ空気中に塵毛の多く浮かびおるは、晴天の朝、旭光の戸隙に入るときにたやすく見るべし。また白昼、障子の骨もしくは行灯、ランプ、....
西航日録」より 著者:井上円了
て、日いまだ昇らず。東天一帯ようやく紅色を呈し、四面なお暗黒の間にありて、ひとり旭光の遠く雪峰に映じて、銀色を反射するありさまは、実に筆紙のよく尽くすところにあ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。 二日、晴れ。晨起遠望するに、渺茫無涯の海天、断雲日面をおおい、その間隙より旭光の放射せるを見るは、すこぶる壮快なり。午後、大人が鶏の形を擬してすもうをなし....
三国志」より 著者:吉川英治
すこしも智を慢じるふうは見えない。 ただ今朝の雲霧を破って、洋々と中天にのぼる旭光を満顔にうけて独り甚だ心は楽しむかのように見えただけである。 やがて、全船....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ば多少の遅滞は無理ならずとも思われまする」 陽が映した。白い海気に滲んだ橙色の旭光を船底から上に仰ぐと、後醍醐は、待ちきれぬもののように、乾魚俵の間からお身を....