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旺然
「旺然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旺然の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
情人リザベッタを、権力と手段とで奪って行こうとするダシコフの態度に対する憎悪が、
旺然《おうぜん》と湧いてくるのを制することができなかった。 「どうだ、イワノウィ....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
無名作家のものが、そう容易に紹介されて堪るものかという気がした。が、俺はこの人の
旺然たる創作熱には、いつもながら、敬意を表する。いつか、あの男の部屋を訪問した時....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
の命を奪う難所を見た時、彼は、自分の身命を捨ててこの難所を除こうという思いつきが
旺然として起ったのも無理ではなかった。二百余間に余る絶壁を掘貫《ほりつらぬ》いて....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
利が、すべて不純の色彩を帯びるに至ったのだと思うと、彼は今右近と左太夫とに対し、
旺然たる憎悪を感じ始めたのである。 が、そればかりではなかった。こうなると、つ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、黒い煙と白い煙が場内に濛々《もうもう》と湧き出したその中から、 「うわーう」
旺然《おうぜん》として物の吼《ほ》ゆる声が起りました。これは獣の吼ゆる声。この場....