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昂った
「昂った〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昂ったの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ている奴があるかい、見っともない。」 と言い棄てて、直ぐに歩を移して、少し肩の
昂ったのも、霜に堪え、雪を忍んだ、梅の樹振は潔い。 呆気に取られた顔をして、亭....
「家」より 著者:島崎藤村
がら笑った。 「母親さんもネ、家の方のことを心配なさり過ぎて、それであんなに気が
昂ったんじゃないかと思いますよ――母親さんには無い事ですもの……」 「でも、橋本....
「家」より 著者:島崎藤村
二人は話しながら歩いた。 町々の灯は歓楽の世界へと正太の心を誘うように見えた。
昂ったとか、降ったとか言って、売ったり買ったりする取引場の喧囂――浮沈する人々の....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
たまらずに覘いをつけた異性へと飛びついて行くのであったが、やがて生活が彼女の思い
昂った慾望に添わないことが苦痛になるか、または、もっと好きそうなものが身近かに目....
「三国志」より 著者:吉川英治
、途中で董卓の女婿の中郎将牛輔も、残兵五千をつれて、合流した。 いよいよ意気は
昂った。 だが、やがて敵と近づいて対峙すると、 「これはいかん」と、四将の軍は....
「三国志」より 著者:吉川英治
されて、兵隊たちへ酒をわかつと、みな感激して、涙とともに飲み、士気は慨然とふるい
昂った。 一方、このことはすぐ冀城に聞えたので、馬超の怒りはいうまでもない。 ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の鈴木の三重吉が、それこそ上機嫌でぴちぴちして、「ええのう、ええのう。」で意気が
昂ったすえには、それはまことに枯淡閑寂な鰌すくいを踊りぬいて、赤い農民美術の木の....
「姫たちばな」より 著者:室生犀星
はいて、濃い晩春の生田川のほとりに出て行った。二人の男はひと眼見たばかりで、その
昂った心がわかるほど、烈しい瞬きをくり返していて、基経は用意して来た言葉も容易に....