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昇格
「昇格〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昇格の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
もとに帰り、家事を手伝いながら一銀行の女給仕となり、それ迄に勤続約十年、事務員に
昇格し算盤《そろばん》の名手として銀行内に名高い、というような前半生から、ぼくは....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
運動不足から起きる狭心症の前徴ではないだろうか。いや、これはやっぱり、今日の教授
昇格が自分の心を苦しめるのだ。渋谷先生が三年前に亡くなられて、テレビジョン講座に....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
、学問乃至教育の方針として具体化されたもので、官学的アカデミーの標準から見れば、
昇格以前の私立大学(専門学校)は確かに学究的な権威に於ては到底帝大の敵ではなかっ....
「科学論」より 著者:戸坂潤
othe`se〕 参照)。 原則(原理)と雖も、経験的法則が役づきとなり幹部に
昇格したものに他ならなかったから、決して単なる所謂アプリオリではあり得ない。その....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ら取り上げられ得なかったのは必然である。大学の本質の変化と文壇の構造の変化(私大
昇格・諸大学の反動化と左翼文壇の形成)、科学的乃至哲学的理論の枝と根への発育と文....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
存在があったが(国民精神文化研究所は確かこの管下だったと思う)それが今度思想局に
昇格した。なぜ学生部が思想局に
昇格したかというと、今後は学生並みに先生も取り締ろ....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ケにして決定するし、研究所の建物は出来上るし、監督当局たる文部省学生部も思想局に
昇格した。そこで府や市も、文部省には敗けてはいられないので、東京府では「思想対策....
「老夫婦」より 著者:黒島伝治
げ、苦労のあるだけを尽していた。ところが、卒業まぎわになって、清三は高商が大学に
昇格したのでもう一年在学して学士になりたいと手紙で云ってきた。またしても、おしか....
「雨」より 著者:織田作之助
まるで目の廻わるほどこき扱われた。一日で嫌気がさしてしまったが、近いうちに記者に
昇格させてやると言われたのを当てにして、毎日口惜し涙を出しながら出勤した。一つに....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
、人間よりも妄執と一しょにいるのだから、人間よりも鼻持ちならないのだから、人間に
昇格することはあっても、落ちるはずはない。ねむるように死ぬことと、女を追っかける....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
、苦しいなりにも独立自営の目途がついたのであった。 私の母校東京専門学校の大学
昇格資金に、金壱百円を寄付することが出来たのは、たしかそれから一年後であった。ま....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
るが、現在では「感心をしない」ということ自身が独立した一つの能動的心理作用にまで
昇格してしまつた観がある。 現代の紳士たちは感心しないことを周囲からも奨励され....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
し重くもした。平安朝のはじめ、後宮のもてあそびであった歌合が、清涼殿の催しにまで
昇格し、勅撰の歌集が編まれ、ことに漢字が男子の公に仕える教養であるのに対し、和歌....
「雨」より 著者:織田作之助
に一万円近くの金を貯めた、馴染の女郎を身請けしてかこってしまうと、彼の放蕩は急に
昇格して芸者遊びになり、そしてハイカラ振ってその頃道頓堀に出来た大阪名物カフェ美....