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明か
「明か〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
明かの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
直りをしたり――言わば、世間並みの恋人どうしが、するような事をして、いつでも夜を
明かした。
日の暮れに来て、夜《よ》のひき明け方に帰る。――あれが、それでも一....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
。その後《ご》の伝吉を語ることは生憎《あいにく》この話の主題ではない。が、大体を
明かにすれば、伝吉は維新《いしん》後材木商を営み、失敗に失敗を重ねた揚句《あげく....
「影」より 著者:芥川竜之介
ない。が、海の近い事は、疎《まばら》な芒《すすき》に流れて来る潮風《しおかぜ》が
明かに語っている。陳はさっきからたった一人、夜《よ》と共に強くなった松脂《まつや....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の笑い声を後ろにゲエル家《け》の客間を飛び出しました。それはちょうど家々の空に星
明かりも見えない荒れ模様の夜です。僕はその闇《やみ》の中を僕の住居《すまい》へ帰....
「彼」より 著者:芥川竜之介
りはしないよ。ただ君の気もちとしてならば、それはまた別問題だけれども。」
彼は
明かに不快《ふかい》らしかった。が、僕の言葉には何も反駁《はんばく》を加えなかっ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
が、翌日瀬沼兵衛の逐天《ちくてん》した事が知れると共に、始めてその敵《かたき》が
明かになった。甚太夫と平太郎とは、年輩こそかなり違っていたが、背恰好《せいかっこ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
はまた一晩中、秦淮《しんわい》あたりの酒家《しゅか》の卓子《たくし》に、酒を飲み
明かすことなぞもある。そう云う時には落着いた王生が、花磁盞《かじさん》を前にうっ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
が、静《しずか》に述べ始めた言葉を聞くと、彼女の予想は根本から、間違っていた事が
明かになった。
「いえ、御願いと申しました所が、大した事でもございませんが、――....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
たかも知れない。が、彼自身が見せびらかさないまでも、殿中《でんちゅう》の注意は、
明かに、その煙管に集注されている観があった。そうして、その集注されていると云う事....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
ん》には覚えのないことばかりでございますが。……」
古千屋は両手をついたまま、
明かに興奮しているらしかった。それはまた彼女のやつれた姿にちょうど朝日に輝いてい....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
震《ふる》え声で呼び立てました。勿論この女中の「坊ちゃんが――」は、お栄の耳にも
明かに、茂作の容態《ようだい》の変った事を知らせる力があったのです。が、祖母は依....
「葱」より 著者:芥川竜之介
こう云えばお君さんの趣味生活が、いかに芸術的色彩に富んでいるか、問わずしてすでに
明かであろうと思う。また実際お君さんは、毎晩遅くカッフェから帰って来ると、必ずこ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
はやはり好意を持っていないと云う事は、彼等の意地悪《いじわ》るそうな眼の中にも、
明かによめる事実であった。
それでも彼は相不変《あいかわらず》悠々と手に唾《つ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
ならず。されどこの清風明月の間にしばらくなりと居た者が活版所へ戻りて半夜なりとて
明かさるべきにあらねば、次第に更けて人の通りの少なくなるを心待にして西へ東へと行....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
すなわち、振動する板面が出来て、軽い粉はこれに巻き込まれるためだということを
明かにした。また後の論文は、廻転せる車輪の歯の間から物を見るような場合に起る錯覚....