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明けの日
「明けの日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
明けの日の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道草」より 著者:夏目漱石
《ちょう》さんも。あれほどいってあるんだから忘れるはずはないんだが。それに今日は
明けの日だから、遅くとも十一時頃までには帰らなきゃならないんだから。何ならちょっ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ところに潜んでいた。角十ではそれがはなはだしかったのだ。その年の八月、小草山の口
明けの日から三日にわたって、金兵衛は毎日のように双方の間に立って調停を試みたが、....
「旅愁」より 著者:横光利一
は東方よりという言葉も思い出すと、そのころより漸次に、光度を世界に増していった夜
明けの日本の姿も彼は思い出されて来るのだった。
久木男爵も考え込むときの例の癖....
「最後の胡弓弾き」より 著者:新美南吉
苦労をかけているのを心の中では済まなく思って、それでも負け惜しみをいった。「雪の
明けの日というものは、ぬくといええ日になるもんだよ」 「雪が解けて歩くに難儀だよ....
「お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
たり隠れたりした。 其の晩、お久美さんは今まで有った事の無い幼児の様に安らかな
明けの日の楽しい眠りに陥ちた。 九時過の汽車に山田夫婦を送り出してから、お久美....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
たく役目は、いつでも若えもんにやらせますだ、ところが、今日ひっぱたいた娘っ子を、
明けの日には、若えもんが嫁にするってわけさ、だもんだで、あまっ子らもそれをあたり....
「豊竹呂昇」より 著者:長谷川時雨
さ》にからむ草の赤い実をあさりながら小禽《ことり》は囀《さえず》っている。 寒
明けの日和《ひより》はおだやかで、老人たちが恋しがるばかりではない日の光りはのど....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
一 きのう一日、江戸中のあらゆる雑音を掻き消していた近年稀れな大雪が、東叡山の九つの鐘を別れに止んで行った、その
明けの日の七草の朝は、風もなく、空はびいどろ鏡のように澄んで、正月とは思われない....