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「明け六つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

明け六つの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
記は綾衣に送られて茶屋へ帰らなければならなかった。 金龍山《きんりゅうざん》の明け六つが鳴るのを待ち兼ねていたように、藤枝の屋敷から中間《ちゅうげん》の角助が....
蘭学事始」より 著者:菊池寛
山谷町の出口の茶屋に着いたのは、春の引き明けの薄紫の空に、浅草寺《せんそうじ》の明け六つの鐘が、こうこうと鳴り渡っている頃であった。 茶屋の座敷に上って見ると....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
わざわざそのあとを付けて行った者もないので、誰にもよく判らなかった。ここの渡しは明け六つに始まって、ゆう七つに終る。彼はそのあいだここに立ち暮らして、渡しの止ま....
離魂病」より 著者:岡本綺堂
。残暑の強い折柄であるから、なるべく朝涼のうちに行って来ようというので、ふたりは明け六つ(午前六時)頃から江戸川端の家を出て、型のごとくに墓参をすませて、住職に....
」より 著者:岡本綺堂
くれ。あははははは。」 彼はそり返って又笑った。 三 十月|朔日の明け六つに、和田弥太郎は身支度して白山前町の屋敷を出た。息子の又次郎と下男の久助....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
い衆が炊付けを釜へ詰めたのがあの晩の九ツ半、風呂敷をゴミ箱に捨てた時に、御本丸の明け六つの太鼓が聞こえたと申しますから話がピッタリと似合います。……その野西とい....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
―きょう一日の小春日を約束して、早暁《あかつき》の微風は羽毛のごとくかぐわしい。明け六つごろだった。朝の早い町家並びでも、正月いっぱいはなんと言っても遊戯心地《....