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明一
「明一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
明一の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
、此円本流行が永く継続すれば、出版界は共倒れの全滅になるかも知れない 盲目千人目
明一人の世の中、カサ高いヤクザ本を見て「これが一円とはヤスイ物、従来二円三円で買....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
休ませてもらったうえ、懐中電灯までお借りして出かけた。富士館は一月ほど前、鈴木伝
明一行が使用したためか壁板がめくってあったので楽に入ることができた。館内には寝具....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、湯舟沢村三千五百把とあって、半蔵が世話すべき宿内に割り当てられた分だけでも、松
明一万把の仕出し方を申し付けられたことになる。しかし彼はどんなにでもして、村民を....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
安倍どの」と彼は誠之助に向きなおった、「よく云って下さった、そのご親切にあまえて
明一日だけこの場の決定を延ばして下さらぬか、この惜しくもない生命を拙者に預けて下....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
尾張公に従って出陣し、一旦|致仕しさらに出で、晩年|窃かに思うところあり、長沼守
明一人を取り立て、伝書工夫|悉く譲る。子孫相継ぎ弟子相受け今日に及びましてござり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぬ。この風を起信論では薫習と申しているようでございますが、薫習の源が、また真如無
明一如の外になければならぬ理窟となるのをなんと致しましょう。世間でよく譬《たと》....
「魔都」より 著者:久生十蘭
せっぱ詰って、
「電報? そんなものは受取らん」
「おお、只の一通も。成程、李光
明一派のやりそうなことでありまする。かりにこのような先明がありませんならば、しょ....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
められ、後には和算家自らの創意したる事項をも巧みに応用している。これ全く日本の文
明一般に見るところであって、日清日露の両役において、西洋の戦術を使用しながら、こ....
「埋もれた日本」より 著者:和辻哲郎
ある、ということになるであろう。 この兼良が晩年に将軍|義尚のために書いた『文
明一統記』や『樵談治要』などは、相当に広く流布して、一般に武士の間で読まれたもの....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ら大川河岸を西へ曲がる。所々に出水の土手|壊れや化けそうな柳の木、その闇の空に燈
明一点、堂島開地の火の見櫓が、せめてこの世らしい一ツの瞬きであった。 「親分」多....
「三国志」より 著者:吉川英治
う」 「そんな名案があるのか?」 「あります。――玄徳のたのみとする人物は諸葛孔
明一人といっていいでしょう。その孔明の兄|諸葛瑾は、久しく君に仕えて、呉にいるで....
「三国志」より 著者:吉川英治
風にひるがえし、おもわず恍惚と佇み見とれていた。 一疋の犬が吠えたてた。 孔
明一行の見つけない装いを見て喧々と吠えかかる。 ――と、山荘の内から、ちょうど....
「三国志」より 著者:吉川英治
対にほかに道はないのだった。 かくて祁山、渭水の対陣は、蜀の存亡にとっても、孔
明一身にとっても今は宿命的な決戦場となった。ここを退いて蜀の生きる道はない生命線....
「三国志」より 著者:吉川英治
明なき後の、蜀三十年の略史を記しておく。 いったい、ここまでの蜀は、ほとんど孔
明一人がその国運を担っていたといっても過言でない状態にあったので、彼の死は、即ち....