明哲[語句情報] » 明哲

「明哲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

明哲の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
そもだれの差し金であるか、少しもその辺の事を明かしてくれなかったものでしたから、明哲神のごときわがむっつり右門も、少なからずめんくらってしまいました。だが、めん....
弟子」より 著者:中島敦
然としない所がある。身を殺して仁を成すべきことを言いながら、その一方、どこかしら明哲《めいてつ》保身を最上智と考える傾向が、時々師の言説の中に感じられる。それが....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
、時々心を取り失うとはちょっとどうも受け取れないことだ。事実脳が弱いのかそれとも明哲保全の策か? ……これは一つ試して見よう」 ある日にわかの殿の仰せで、弓射....
非人道的な講和条件」より 著者:与謝野晶子
的及び国家的利己心の根柢の深いことを今更の如く恐れずにいられません。ウィルソンの明哲を以てして、なおかつそれらの多数勢力者の利己心から掣肘されているのです。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ざるのおそれなきことをたんのうしたから、もうこの辺で名残《なご》りを惜しむ方が、明哲《めいてつ》気を保つ所以《ゆえん》だと気がつかなくてはならないはずです。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れを忘れない限り、この踊りもいいかげんで切上げることを忘れはしまい。 古人は、明哲《めいてつ》身を保つということを教える。 果然! がらりと拍子をかえた茂太....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
秀たらしめなかったものは竹中重治である。一代の英雄のうしろには、必ず、また一代の明哲がいる。竹中半兵衛の如き明臣があらざりせば、秀吉の運命はまさしく明智光秀と、....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
うとしたが、老人はそれを立たせて、愛情のこもった抱擁をした。 「見知らぬ婦人は、明哲な声で語り、自分の国のことばで話しているように見えたが、それは、この家の人た....
探偵小説と音楽」より 著者:野村胡堂
れだけ我々読者に親しませるかわからない。しかもそれは決して付け焼刃ではなく、あの明哲冷厳なホームズが、心から音楽を愛する態度が沁み出して、ほほ笑ましきものをさえ....