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「明海〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

明海の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文鳥」より 著者:夏目漱石
いでをもって、冷たい縁を素足《すあし》で踏みながら、箱の葢《ふた》を取って鳥籠を明海《あかるみ》へ出した。文鳥は眼をぱちつかせている。もっと早く起きたかったろう....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
《よ》に抜いて、二百里の道を遥々《はるばる》と闇の袋より取り出した時、珠は現実の明海《あかるみ》に幾分か往昔《そのかみ》の輝きを失った。 小夜子《さよこ》は過....
明暗」より 著者:夏目漱石
また永久に珍らしい感じであるとも云えた。彼女は暗闇《くらやみ》を通り抜けて、急に明海《あかるみ》へ出た人のように眼を覚《さ》ました。そうしてこの氛囲気《ふんいき....
」より 著者:夏目漱石
よ、考えようによっては、自分と生を与えたものの生を奪うために、暗闇《くらやみ》と明海《あかるみ》の途中に待ち受けて、これを絞殺《こうさつ》したと同じ事であったか....
玄海灘密航」より 著者:金史良
ような、いやな気持になることがままあった。そのためでもなかろうが、私は九州時代有明海にしても、鹿児島海岸にしても、別府の太平洋にしても随分親しんだものだが、目と....
天草の春」より 著者:長谷健
中心を失いそうにさえなる。同時に、さつと白い飛沫がとび散る。外海――といつても有明海だが――に出ると、波のうねりは一段と高くなり、この位の連絡船では、とてもおし....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
ゆらり泳いでゆく。私はそれに見とれて、なるほど秋空は青いから赤とんぼが生まれ、有明海も青いからこんな美しいかにが生まれるのだなと思ったりしていた。そんな状態にあ....