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明珠
「明珠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
明珠の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貉」より 著者:芥川竜之介
ちん》を出すのに借用した。が、垂仁朝《すいにんちょう》の貉は、ただ肚裡《とり》に
明珠《めいしゆ》を蔵しただけで、後世の貉の如く変化《へんげ》自在を極《きわ》めた....
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
うている穂高岳の下にあるから、明神の池ともいう、一ノ池、二ノ池、三ノ池と、三つの
明珠をつないでいる、一ノ池から順に上の池、中の池、下の池とも言う、一ノ池が一番大....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
かと自《みずか》ら疑うくらいである。蟇《がま》の額《ひたい》には夜光《やこう》の
明珠《めいしゅ》があると云うが、吾輩の尻尾には神祇釈教《しんぎしゃっきょう》恋無....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
書いて有る、文字は鮮《あざや》かで有るけれど、仲々難かしい、余は漸く読み下した。
明珠百斛 めいしゆひやくこく 王錫嘉福 わうかふくをたまふ
妖※偸奪 ....
「西湖主」より 著者:田中貢太郎
いいとも、一人の美しい妾を買う金を昔のよしみに贈ろう」 と言って、侍女に命じて
明珠を一つ持ってこさして、梁に贈った。 「緑珠でも購えないことはないよ」 そこ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
鱗あり、九々の陽数を具え、その声銅盤を戞《う》つがごとし、口旁に鬚髯あり、頷下に
明珠あり、喉下に逆鱗あり、頭上に博山あり、尺水と名づく、尺水なければ天に昇る能わ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん。 彼が無制限に喋《しゃべ》り捨てをした冗談漫語の中には、思い返せば、幾多の
明珠があったのではないか。いやいや、その全部が、或いは及びもつかぬ偉大なる説教に....
「五通」より 著者:田中貢太郎
ている腕釧をあらわした。それは条金で紫金の色をした火斉珠をとおして、それに二つの
明珠をはめこんだものであった。燭を消してしまっても、その腕釧の光が室の内を照らし....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
る 快刀浪を截つて毒竜降る 出山赤手強敵を擒にし 擁節の青年大邦に使ひす 八顆の
明珠皆楚宝 就中|一顆最も無双 妙椿 八百尼公技絶倫 風を呼び雨を喚ぶ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
『あいびき』に由てツルゲーネフの偉大と二葉亭の訳筆の価値とを確認した読者は崑山の
明珠を迎うる如くに珍重愛惜し、細さに一字一句を翫味研究して盛んに嘖々した。が、普....