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明答
「明答〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
明答の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
どに遊んでおった身で、これが果してできるかと自問した。自分の心は無造作にできると
明答した。文芸を三、四年間|放擲してしまうのは、いささかの狐疑も要せぬ。 肉体....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
めんがために折角私という話相手を選んだのでしたが、流石の私にも彼が満足するような
明答を与えることが出来ませんでした。それでY――は一層がっかりして謎を謎として抱....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
るのではないかという気がするのである。ルクレチウスは別にこの疑問に対してなんらの
明答を与えるものではないが、少なくも彼は私のこの疑いをもう少し深く追究する事を奨....
「雷」より 著者:海野十三
に、行き所に悩んでいた英三夫妻は内心躍りあがらんばかりに喜んだがともかくその場は
明答を保留することとした。そして再会を約して、穏かな一失恋者を門口まで送っていっ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
その他の科学の方法がそれぞれ何によって特徴づけられるか」という問題に対して、私が
明答を欠いていることに理由を持っているという。諸科学の夫々の方法の特徴を細かく区....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぐのか、それとも団十郎が海老蔵になるのか」 「そうさな」 丸山勇仙は、それにも
明答は与えられないらしい。 「第一、あの岩見の剣法なるものが、テンで物になっちゃ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
人が、自分に対して特別、好意を持っていてくれるということはよく分るのです。与八の
明答に苦しむのを見て取ったかのように、伊太夫が言葉をつけ加えました、 「わしの家....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いう疑問をわれと自問自答してみましたが、七兵衛の地理学上の素養が、この際、それと
明答を与えてくれませんでした。
それそれ、奥州の涯《はて》は外《そと》ヶ浜《は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んだ」 「維新というのはいったい何を意味するんだ」 このだいたいの問題が、まだ
明答を与えられていない。寄るとさわると、天下の形勢は如何《いかん》、維新の意義は....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
同するか否を問うのであった。そこで我藩では一時|遁《のが》れの方便が、遂に本気の
明答をせねばならぬ事になったので、藩庁でも内々騒ぎ出した。そしてそれが外間へも漏....
「鉛をかじる虫」より 著者:寺田寅彦
も何十プロセントは綺麗に忘れてしまっていて、例えば自分等の子供に質問されて即座に
明答を与えることが出来ない程度にまで意識の圏外に排泄してしまっているのは事実であ....
「在学理由」より 著者:豊島与志雄
ど重要なものではないのであろうか、と、そういう質問なのである。 矢杉はとっさに
明答もなしかね、いい加減な返事をしていると、相手の学生は、更に問題を明瞭にしてき....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
は、何もいまさら私の発見ではありませんが、何がその規準であるかという点について、
明答を与えた人は少ないようです。 照明がどう、ショー・ウィンドーは如何、売り場....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
密かに憐れんで橋本(圓馬の姓)にも似合わないと言っていてくれた三木さんは、言下に
明答を与えくれた。曰く、あなたがあんたの師匠の吉井勇先生だけの看板やったら吉本は....
「夢幻泡影」より 著者:外村繁
の灰」 「違います」 「あっ、解った」 「何だい。お兄さん、何だい」 「さあ、御
明答ですよ。これから土の中へ入るものですか」 「そうです」 「どうだい。それみろ....