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明細
「明細〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
明細の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
衣《ころも》をまとって升屋《ますや》の夕霧《ゆうぎり》のもとへ通いつめた話を、事
明細に話して聞かせた。
「あの通り真面目な顔をしている内蔵助《くらのすけ》が、当....
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
今度の勅使饗応の費用の見積りですが、ちょっとお目通しを」といって、内匠頭が奉書に
明細な項目を書いたのを差し出した、畠山は、それをしばらく眺めていたが、 「わしに....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
様態についてお示し下さらなければ、発明の説明に困ります。特許出願するについては、
明細書というものを書かなければならんのですからね」 「秘密なことはいえない」 「....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ということが彼の興味を惹いたらしかった。彼はその娘の年ごろや人相や服装などを一々
明細に聞きただして、自分の胸のうちに畳み込んでいるように見えた。 「むむ。こりゃ....
「易と手相」より 著者:菊池寛
十円を何人に依って何処の郵便局で盗まれたかを検べるために、貯金局に願って、出入の
明細表を作って貰った。ところが、その
明細表で見ると、盗まれた形跡は少しもないので....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
万吉郎が外出するときなど、他人には到底みせられないような大騒ぎが起った。ここには
明細にかきかねるが、とにかくヒルミ夫人は万吉郎の身体に蛭のように吸いついて、容易....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
の神社仏閣、地理風俗、旅館、建場茶屋、飲食店、諸種の見聞、諸物価など、ことごとく
明細に記入してある。後日の参考に書き留めて置いたのであろうが、円朝ほどの落語家と....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
にうかんで、くちびるにのぼったかぎりの、どんなくだらない言葉でも、そののこらずの
明細がきができそうなことです。) **ドイツで出版された月世界のうそ話。括弧内の....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
問の答えとして、船医から聞いたとは言わずに、百五号船室に関して聞いた通りの物語を
明細に報告すると、船長は僕が何もかも知っているのにびっくりしているらしかった。そ....
「名士訪問記」より 著者:海野十三
から、料金も高いのです。しかし会社は、高い給料を払っているこの発明者をして、特許
明細書の原稿や図面を書かせるため貴重な時間を浪費させなくてすむから、たいへん利益....
「妖怪学」より 著者:井上円了
人に原因あれば必ず結果あり、結果あれば必ず原因ありとの理を知りて、いまだその理の
明細に捜索探究する力を有せざるによらざるはなし。これ、真に人事と天文と、偶然に暗....
「熱情の人」より 著者:久保栄
あるが、日本の劇界においては死後なおその人の名によって過去の舞台を再現し得るほど
明細精密な演出プランを残したレジッスウルは、小山内先生をもって嚆矢とするのである....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
何でも知らないことはないと言っていい位であった。狂言の事、俳優の事、それを極めて
明細に年月日までを一々挙げて説明されるには、わたしも呆れてただぼんやりしている位....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
子だったのに」とベエコン老夫人は怒りに任せて書いている。彼女はフランシスの借財の
明細書を渡してもらい、自分に支払いのいっさいを任せてもらうという条件でない限り、....
「女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
間遠方に参っていさせるように致しました。」 この文句の次に、出会うはずの場所が
明細に書いてある。名前はコンスタンチェとして、その下に書いた苗字を読める位に消し....