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昏倒
「昏倒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昏倒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
べしと念《おも》いぬ。しだいに風|歇《や》み、馬|駐《とど》まると覚えて、直ちに
昏倒《こんとう》して正気《しょうき》を失いぬ。これ御者が静かに馬より扶《たす》け....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
奏せられたけれど、彼等にとって極量を超えた刺戟物は、激励するどころか、いたずらに
昏倒を促進させるばかりだった。――そうして、ついに力のあるミルキ国の人間は、ミル....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
た。面は下頤にガーンと、したたか激しい打撃を喰って、呀ッと叫ぶ間もなく、その場へ
昏倒してしまった。 暫くはピーンという高い唸音の世界に迷っていて、なにが何だか....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
印袢纏は、奪ったマスクに狂喜して、自分の顔に充てたがどうしたものか、その場に
昏倒してしまった。髯男は、すぐさま駈けよって、防毒マスクを被せてやった。印袢纏は....
「赤外線男」より 著者:海野十三
い、助けて呉れ』と怒鳴りました。ところがイキナリ、ガーンと頭へ一撃くってその場へ
昏倒してしまったのです。それから途中、全然記憶が欠けているのですが、イヤというほ....
「蠅」より 著者:海野十三
間には立てて並べてあった本がバタリバタリと倒れるように、一同はつぎつぎに床の上に
昏倒した。間もなく、この大広間は、世界の終りが来たかのように、一人のこらず死に絶....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
べつもの》だとしていた。それを区別するのに最もはっきりしている点は、赤見沢博士の
昏倒《こんとう》している傍《そば》にあった鞄には、ちゃんと鍵がかかるようになって....
「海底都市」より 著者:海野十三
せきかい》、刀、斧《おの》、その他いろいろな兇器が僕の頭上に降って来た。――僕は
昏倒《こんとう》した。 気がついてみると、辻ヶ谷君がタイム・マシーンの扉を細目....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
烈なる一撃を加えた――と思った。果して加え得たかどうか、彼には分らなかった。彼は
昏倒《こんとう》した。 早朝の訪問者 その翌朝《よくあさ》のことであった....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
ふかせたらしい。現にその夜の烏啼組のリーダーだった碇健二さえ右腕を引裂かれた上に
昏倒してしまい、部下の者たちは周章てて彼を肩に引担いで後退したほどだった。 そ....
「火星探険」より 著者:海野十三
果、ほとんどすべての動物が、あの瓦斯を吸って死んでしまったよ」 「僕たち人間でも
昏倒《こんとう》するぐらいですものねえ」 「そうだ。しかしその中で、割合平気でい....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
獄という言葉を使った。例の箱型自動車十三号の中で僕は電灯のスイッチをひねると共に
昏倒したことを、このときになって思い出したのだった。 「岸君。どうぞ何事も善意に....
「火薬船」より 著者:海野十三
だなあ」 「いや、ノルマン……」 といいかけて、ハルクは、苦しさのあまり、また
昏倒してしまった。 竹見は、おどろいた。何もかも、一ぺんにやりたくて、焦れった....
「街の探偵」より 著者:海野十三
『このホスゲンは、相当濃かったので猛毒性をもっていた。十分も嗅いでいれば、充分
昏倒するぐらいの毒性はあったと認める。しかし室内の七人は実験に夢中になっていて、....
「取舵」より 著者:泉鏡花
、盪せども、ますます暴るる浪の勢に、人の力は限有りて、渠は身神全く疲労して、将に
昏倒せんとしたりければ、船は再び危く見えたり。 「取舵!」と雷のごとき声はさらに....