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「昏酔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昏酔の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
きわまるうわ言をしゃべりつづけながら瀕死の状態で病院にかつぎこまれ、一週間ばかり昏酔状態をつづけたのち、とうとう斃れてしまったのだった。世人はむろんふたたび博士....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
けになっている而して医師達は既に集ってもっぱら森氏への手当中であったが、氏は既に昏酔に陥って、時々大声を発して無念らしい唸きをせられていた。私と前後して他の人々....
わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
て次兵衛が見逃さう。彼は美なる肉体の猟犬であり、悪魔の臭覚をもつてゐた。彼の魂は昏酔し、恍惚として肉体の上を遊楽した。孤絶せる魂に恋はない。毒血の麻薬的な明滅だ....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
出来なかった。 急速に、幻聴がはげしくなった。幻視は、まだ、現れなかった。私は昏酔しながら、昏酔を自覚することが出来なかった。いつも、夢を見ていたが、それを夢....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
まさずコンコンとねむりつゞけているのがいる。何を飲んでこんな風になるのだか、その昏酔状態というものは尋常一様のものではない。二十二歳の新調のギャバジンの背広をキ....
魔都」より 著者:久生十蘭
れたので、職権をもって王様を裏口から連れ出し、階段の下でクロロフォルムを使用して昏酔させ、以前来た如くに御乗用のロオド・スタアで警視庁の附近まで帰られた。……し....