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「易断〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

易断の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
に違いない。 通り越して、ひょいと向うを見ると、はしなくも目にうつったのは、「易断」と丸提灯に染めぬいた大道易者のささやかな屋台です。――退屈男は、にやりとや....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
のは多くて日に四五人、少ない時はまるで筮竹を揉《も》む音さえ聞えない夜もあった。易断《えきだん》に重きを置かない余は、固よりこの道において和尚と無縁の姿であった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
とばかり頷《うなず》くと、老人は筮竹《ぜいちく》を取り上げて、 「そもそも愚老の易断《えきだん》は、下世話《げせわ》に申す当るも八卦《はっけ》当らぬも八卦の看板....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
でもないのだから、全く社会が今年を通じてどういう相貌を呈するかを予言することは、易断か大本教ででもなければ不可能なことだ。だがこういういわば今から見て単なる可能....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
あきらめを持たせる事になって居た。亀先生の最も得意とするのは「易」で更に易経から易断を立てる法へ進出して来た。そうして天下国家の事から失物《うせもの》判断縁談金....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
左内の高弟、師に譲らずと称されていた。左内の専門は人相であったが、左伝次の専門は易断であった。百発百中と称されていた。 お色は思わず足を止めた。 「あのお方の....
狐狗狸の話」より 著者:田中貢太郎
仕組の物が現われたが、この比もまたその流行を見るのは、的中率の高いのと、意識的な易断トランプに優るところがあるためであろう。(西郷兵衛氏談)....
母の変死」より 著者:田中貢太郎
変な事になりましたが、子供の云った事が気になりますので、良人が出勤した後で、私は易断所へまいりました。そこでは、 「決して間違いはありませんよ、此の卦は動いてお....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
いうようなものに当りが必要に相違なく、そのような当りの必要があるということの方が易断の合理性や科学性をも証しているのであろう。顔や手を一目見るだけでズバリという....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
三次大戦の危機かというようなことは、アメリカやヨーロッパのジャーナリズム、日本の易断所などで二、三年前から予言めいたことをやりつけてることで、論証的に論断しても....
それから」より 著者:夏目漱石
れから西洋の音楽が好きで、よく代助に誘い出されて聞《きき》に行く。そうかと思うと易断《うらない》に非常な興味を有《も》っている。石龍子《せきりゅうし》と尾島|某....