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「易水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

易水の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
と云う声が聞える。何のために枕頭にステッキを飾るのか吾輩には分らなかった。まさか易水《えきすい》の壮士を気取って、竜鳴《りゅうめい》を聞こうと云う酔狂でもあるま....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
」 「なにしろ、止めて止められるような人たちじゃありませんからね。風は蕭々として易水寒し、ですか。あの仲間はあの仲間で、行くところまで行かなけりゃ承知はできない....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
に短冊が置いてある。 乞食スラスラと認めた。 「読んでごらん唐詩だ」 「風蕭々易水寒シ」 「壮士一度去ッテ復還ラズ」 膝元に青竹が置いてある。取り上げた乞食....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
夕さすが思い出すことのありしかど末のためと目をつぶりて折節橋の上で聞くさわぎ唄も易水寒しと通りぬけるに冬吉は口惜しがりしがかの歌沢に申さらく蝉と螢を秤にかけて鳴....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
人間生活の中に直接実感した侘びであり、特にこの句の如きはその代表的な名句である。易水《えきすい》に根深《ねぶか》流るる寒さ哉《かな》 「根深」は葱の異名。「易水....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
ふがしゅ》のしのびの賭《かけ》や夜半の秋 いでさらば投壺《とうこ》参らせん菊の花易水に根深《ねぶか》流るゝ寒さかな 飛騨山《ひだやま》の質屋|鎖《とざ》しぬ夜半....
四十年前」より 著者:内田魯庵
張本人としての責を引いて挂冠したが、潮の如くに押寄せると民論は益々政府に肉迫し、易水剣を按ずる壮士は慷慨激越して物情|洶々、帝都は今にも革命の巷とならんとする如....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
おびてほとばしる。それは悲壮な行進の譜であり、かれの余裕と鬱勃の勇を示すものだ、易水をわたる侠士の歌だ。 そうした山千禽の曲の叫びは、かれの目指す鳴門の海にも....