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昔取った杵柄
「昔取った杵柄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昔取った杵柄の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
ては……分別してくるればそれでよいのじゃが……」 「ハハ。恐れ入りまするが手前も
昔取った杵柄……思い寄りも御座いまするでこの場はお任かせ下されませい。これから直....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
お茶を一ついれますかな」 「そうしなさい、拙者もこれで米搗きは苦労したものだよ、
昔取った杵柄《きねづか》だよ」 と言いながら、三公の踏み捨てた地がらへ乗りかかっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
買い込んで、一やま当てるには今が時機なんでございます。その道にかけては、わたしも
昔取った杵柄《きねづか》で、今の人たちがやるのを見ていると、間緩《まだる》くて腹....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
とかいう千破矢の家の家老が貴方、参ったんだそうで、御主人の安否は拙者がか何かで、
昔取った杵柄だ、腕に覚えがありますから、こりゃ強うがす、覚悟をして石滝へ入ろうと....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
、燃えるような活気が充ちていた。一文字に結んだ唇の端には、強い意志さえ窺われた。
昔取った杵柄とでもいおうか、調べ方は手堅くて早く、屈んだかと思うと背伸びをした。....
「雁」より 著者:森鴎外
さも面白い事をするように、梅が洗い掛けて置いた茶碗や皿を洗い始めた。こんな為事は
昔取った杵柄で、梅なんぞが企て及ばぬ程迅速に、しかも周密に出来る筈のお玉が、きょ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
い、随分尽してやったものだ。印刷は無論ただ同然で引き受けてやったし、記事もおれが
昔取った杵柄で書いてやった。なお「蘆のめばえ咲分娘」と題して、船場娘の美人投票を....