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「昔堅気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昔堅気の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
。彼の女は私と四ヶ月同棲した時、妊娠六ヶ月位になっていたではないか! 之が潔癖な昔堅気な、そして士族の娘であった私の母を此の上もなく不快にし、喧嘩の素を造ったの....
道楽と職業」より 著者:夏目漱石
られる講演の常として御許しを願います。 そこで世の中では――ことに昔の道徳観や昔堅気《むかしかたぎ》の親の意見やまたは一般世間の信用などから云いますと、あの人....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
いるんだい」 「きめているらしいんだね、手紙の様子で見ると」 「あの先生も随分|昔堅気《むかしかたぎ》だからな」 「なかなか自分できめた事は動かない。一徹《いっ....
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
のに違ないと推断する。そうしてその犠牲にされている母が一層気の毒になる。 母は昔堅気《むかしかたぎ》の教育を受けた婦人の常として、家名を揚げるのが子たるものの....
行人」より 著者:夏目漱石
かけへだて》のある言葉で応対するのが例になっていた。これは年が少し違うのと、父が昔堅気《むかしかたぎ》で、長男に最上の権力を塗りつけるようにして育て上げた結果で....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
片づけてしまった。これでは老人と同じく西向きであるから双方共挨拶のしようがない。昔堅気《むかしかたぎ》の人は礼義はやかましいものだ。 「さあどうぞあれへ」と床の....
忘れ形見」より 著者:若松賤子
の事はよく覚えていますよ。サアお出《いで》だというお先布令《さきぶれ》があると、昔堅気《むかしかたぎ》の百姓たちが一同に炬火《たいまつ》をふり輝《て》らして、我....
旅愁」より 著者:横光利一
にあるかもしれないと思い、また今の千鶴子がカソリックのままだと、法華を信じている昔堅気の武士の娘の気性を持つ母との、折れ合えるところはどこだろうかと一寸彼は考え....