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「星夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

星夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
の卵大きさ輪のごときが埋まりある上に、冬雪積まず夏苗長ぜず鳥雀|巣《すく》わず、星夜|視《み》れば黒気天に上る、蛟|孵《かえ》る時|蝉《せみ》また酔人のごとき声....
古き小画」より 著者:宮本百合子
タムにとって忍耐を要する一つの義務であった。けれども、長距離の騎行と、晴れた夏の星夜の下の露営は、彼によい結果をもたらした。 彼は、シスタンの城にいる時よりは....
ピムキン、でかした!」より 著者:宮本百合子
ま・れ! わかったか? 一言も、つべこべいうな、許さねえ。わかったか。 そとは星夜で、白樺や菩提樹の梢が、優しい春の若葉を夜気のなかに匂わしている。ペーチャは....
千世子(三)」より 著者:宮本百合子
ながら千世子は京子にかす本を抱えながら送って行くつもりで一緒に門を出た。 外は星夜の深い闇がいっぱいに拡がってどっかで下手な浪花節をうなって居るのが聞えて来た....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
に訊いたら、大きなみぞれでしたと云った。霙《みぞれ》が、では降ったのね。今はいい星夜です。九時ごろバラさんが外からかえって来たとき、ふるような星ですよ、と云って....
北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
に入ったものと見えて、彼処で書いたものの中には、懐しみの多いものが沢山出来た。『星夜』というものを書いたのもあの林の中だ。短い冥想の記録のようなもので、彼処で書....
三国志」より 著者:吉川英治
考えた。 死ぬにも、身に剣はなかった。柱に頭を打ちつけて憤死するか。舌を噛んで星夜をねめつけながら呪死せんか。 劉備は、悶々と、迷った。 ――すると彼の眸....
三国志」より 著者:吉川英治
曹操は天を仰いでいた。 山東の気温はまだ晩秋だった。城楼の上、銀河は煙り、星夜の天は美しかった。 彼も今は往年の白面|慷慨の一青年ではない。 山東一帯....
三国志」より 著者:吉川英治
はならぬ」 諄々と説かれて、関羽はかえすことばもなかった。 しかし彼は、独り星夜の外に出ると、長嗟して、天へ語った。 「今日、あの奸雄を刺さなければ、やがて....
三国志」より 著者:吉川英治
と、使いの要旨を述べた。 その夕、下賜の酒が着いた。孔明はこれを諸軍に頒って、星夜の野営に、蛮土の涼を共に楽しみながら、また馬謖と対して、彼も一杯を酌んだ。 ....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
蓋を切って、双方で挑戦状を発した。 煙火試合! 甲の国と乙の国との煙火師が、星夜の空中を競技場として火焔の魔術戦をやりあうという例はこのほかにも珍しくはない....