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「春休〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

春休の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
乞食学生」より 著者:太宰治
面に放って、並んで坐ったままなのである。 「映画の説明?」 「そうさ。娘が、この春休みに北海道へ旅行に行って、そうして、十六ミリというのかね、北海道の風景を、ど....
ごんごろ鐘」より 著者:新美南吉
ついてのおもいでは、数《かず》かぎりがない。 三|月《がつ》二十二|日《にち》春休《はるやす》み第《だい》二|日《にち》の今日《きょう》、ごんごろ鐘《がね》が....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
「うん全く小野的だ。大将、来いと云うのになんのかのと云って、とうとう来ない」 「春休みに勉強しようと云うんだろう」 「春休みに勉強が出来るものか」 「あんな風じ....
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
るまで、じっと懐に抱《だ》いたまま一人で温《あたた》めていたと見えて、ある晩――春休みの頃の花の咲いたという噂《うわさ》のあったある日の晩――そっと僕の前に出し....
行人」より 著者:夏目漱石
か》すように望んだ。そうしてどこか遠くへ行きたいと願った。学校にいた時分ならもう春休みを利用して旅へ出る支度《したく》をするはずなのだけれども、事務所へ通うよう....
少女病」より 著者:田山花袋
まった。男はすれ違いざまに、「今日は学校に行かぬのかしらん? そうか、試験休みか春休みか」と我知らず口に出して言って、五、六間無意識にてくてくと歩いていくと、ふ....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
んが無理をして京都へ行ったわ。 二年続けて、彼地で煩らったもんですから、今年の春休みには、是非お帰んなさいって、姉さんも云ってあげるし、自分でも京都の寒さが不....
田舎教師」より 著者:田山花袋
ずななどの緑をも写した。 月の末に、小畑から手紙が届いた。少しく病をえて、この春休みを故郷に送るべく決心した。久しぶりで一度会いたい。こちらから出かけて行くか....
ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
い。でなければ、どうしてこの本が、一歩だって先にすすむことが出来よう? 彼は今、春休みの中程だった。そして、四五ヶ月前に見た時とほとんど同じだったが、ただ彼の上....
」より 著者:坂口安吾
の重きことよ」 というようなことを書いた。 ★ その年の春休みの一日であった。 光也(牛の名である)はハーモニカをポケットに入れて家を....
兄妹」より 著者:岡本かの子
路を思い出しながら、自分の寄宿舎に近い第一高等学校の寄宿舎へはいった兄と、今年の春休みには一緒に家へ帰れるのが、楽しかった。もう二里も歩いているのだった。すこし....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
つあるのであった。後年『獺祭書屋俳話』として刊行されたものがこれである。 その春休みは月の瀬近傍に発火演習を遣る旨が学校の講堂に掲示された時余は誰にも言わず一....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
二十四、五年の頃で、場所は松山の中の川に沿うた古い家の一室である。それは或る年の春休みか夏休みかに子規|居士が帰省していた時のことで、その席上には和服姿の居士と....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
には妹も帰り、三人で京都で暮らします。そして機を見て上京いたします。あなたはこの春休みに私の新しい家にいらっしゃいませんか。春の京都を見物かたがたいかがですか。....
九谷焼」より 著者:中谷宇吉郎
などといっていたことがあった。随分プレリミナリーな実験である。とうとう六年の時の春休みに帰った時、窯をつくるんだといって、庭の物置の隅に高さ五|尺《しゃく》位の....