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「春信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

春信の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
限ったことではない。「垢抜《あかぬけ》」した湯上り姿は浮世絵にも多い画面である。春信《はるのぶ》も湯上り姿を描いた。それのみならず、既に紅絵《べにえ》時代におい....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
なだらかな撫で肩、均齊の取れた手や足、その片膝を立てかけて、髪を束ねている図が、春信の描く美人の型そのままだと思われた。しかしそんな場合でも、庸三は葉子の美しい....
浮世絵の曲線」より 著者:寺田寅彦
雑に乱れている所、また線の曲折の最もはげしい所は着物の裾である。この一事もやはり春信以前の名匠の絵で最もよく代表されるように思う。この裾の複雑さによって絵のすわ....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
がした。 外濠線へ乗って、さっき買った本をいい加減にあけて見ていたら、その中に春信論が出て来て、ワットオと比較した所が面白かったから、いい気になって読んでいる....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
う者がいやしいのでしょう。またたべたらうまそうにのみ描く画家もいやしいでしょう。春信や師宣の春画も立派な裸体群像だと私は考えていますが、猥感を主体としているため....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
う者がいやしいのでしょう。またたべたらうまそうにのみ描く画家もいやしいでしょう。春信や師宣の春画も立派な裸体群像だと私は考えていますが、猥感を主体としているため....
断片(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
は縁のない方であるが、何か理化学方面に関する掘出物でもあるかと思ったからである。春信の贋物をかいたという事で評判のよくない人ではあるが、随筆を読んでみると色々面....
一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
とそう思った。 歌麿が描いた時もそうだった。衣裳は俺が買ってやったものだった。春信が描いた時もそうだった。栄之の描いた時もそうだった。衣裳は俺が買ってやったも....
朝顔日記の深雪と淀君」より 著者:上村松園
美人画といって画家が美人を専門に描くようになったのは日本では浮世絵以後のことだろうと思われますが、浮世絵画家のうちで私は春信と長春が好きです。 近頃、しきりに若い人達に流行っている女の絵に対してはど....
おせん」より 著者:邦枝完二
動きひとつ出来ずにいた、日本橋通油町の紙問屋橘屋徳兵衛の若旦那徳太郎と、浮世絵師春信の彫工松五|郎の眼は、釘着けにされたように、夕顔の下から離れなかった。 が....
浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
木された結果のもの――すなわち錦絵になったものの方が、数等結構なものに思えます。春信でも英之でも歌麿でも、どうもその肉筆物は錦絵で見るような、あの魅力がないよう....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
買出したからであるそうだ。日本人はいつでも外国人に率先される。写楽も歌麿も国政も春信も外国人が買出してから騒ぎ出した。外国人が褒めなかったなら、あるいは褒めても....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
肉筆派と板下派との二流に分るるの観ありき。しかして明和《めいわ》二年に至り、鈴木春信《すずきはるのぶ》初めて精巧なる木板|彩色摺《さいしきずり》の法を発見せしよ....
鐘の声」より 著者:永井荷風
から音もなく滴《したた》る昼過ぎ。いつもより一層遠く柔に聞えて来る鐘の声は、鈴木春信《すずきはるのぶ》の古き版画の色と線とから感じられるような、疲労と倦怠とを思....
日和下駄」より 著者:永井荷風
の樹下に楊枝店柳屋《ようじみせやなぎや》あり。その美女お藤《ふじ》の姿は今に鈴木春信一筆斎文調《すずきはるのぶいっぴつさいぶんちょう》らの錦絵《にしきえ》に残さ....