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春季
「春季〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
春季の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
節祭ったから起る。思うにこの神の使物が兎で英国(ならびにドイツ等?)有史前住民の
春季大祭に兎を重く崇《あが》めた遺風だろうとコックスが説いた(『民俗学入門《アン....
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
なまぬものは御座いませんでした。 あの、丸の内演芸館で催されました明治音楽会の
春季大会の席上で、突然に私が喀血《かっけつ》致しまして、程近い綜合病院に入院致し....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
そういう青年的理想主義の理想とは、単なる空想か無条件な願望なのであって、之は大体
春季発動期と関係のあるフロイト的現象なのだ。青年女子の婦人雑誌的な結婚の夢や、或....
「藤の実」より 著者:寺田寅彦
いったようなもののあることはこれまでにもたびたび気づいたことであった。たとえば、
春季に庭前の椿の花の落ちるのでも、ある夜のうちに風もないのにたくさん一時に落ちる....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
つは白米城《はくまいじょう》の話であろう。『郷土研究』巻四と『日本及日本人』去る
春季拡大号へ出した拙文に大概説き置いたから、なるべく重出を省いて約《つづま》やか....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
りと聞けど海外に似た例をまだ承らぬが、予の「酒泉の話」(大正六年『日本及日本人』
春季拡大号)に述べた通り、樹竹の幹などに人手を借りず酒様の物が出来る例少なからず....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
り。彼岸仏参し、施しをなし、善根をすべしとある。 彼岸七日の真中を中日という、
春季皇霊祭に当る。中日というのは何をする日か私ははっきり知らないが、何んでも死ん....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
ちまけ》てしまった。彼女の生存の末期は作品の全盛時にむかっていた。『国民の友』の
春季附録には、江見水蔭《えみすいいん》、星野天知《ほしのてんち》、後藤宙外《ごと....
「競漕」より 著者:久米正雄
一 毎年
春季に開かれる大学の競漕会がもう一月と差し迫った時になって、文科の短艇部選手に急....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
をつとめ、どちらの側からも比較的好意を持たれていた男なのですが、就任早々、定時の
春季機動演習を一カ月繰り上げて二月二十日に行うむねを発表して、近衛師団の大部分を....
「健康と仕事」より 著者:上村松園
よくこの年まで体が保ったものだと自分で自分の体に感心することがある。 若いころ
春季の出品に明皇花を賞す図で、玄宗と楊貴妃が宮苑で牡丹を見る図を描いたときは、四....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
と多忙であった。 この物語のずっと後に、わたくしは知人の娘にせがまれて、若艸会
春季音楽会の切符を買わされた。音楽会のたびに、弟子達は、切符を一人宛二三十枚分も....
「穀神としての牛に関する民俗」より 著者:中山太郎
生きた本物が出るのがある。富山県|射水《いみず》郡|下村《しもむら》の加茂神社の
春季祭に牛乗式が行われるが、この牛は昔から飛騨より借りて来る。王鼻の仮面をつけた....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
のに属し、椎茸は仲秋(椎茸は総じて秋季に生ずるものにめざましいものは少く、却って
春季に生ずるものを尊ぶ)に生じ、松茸、猪の鼻、舞茸、玉茸の類は仲秋から晩秋にかけ....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
畦を焼く子や禰宜叱る 春になると山を焼いたり野を焼いたりするために焼山、焼野は
春季になっております。畦を焼くのもやはり同じ種類に属せしめてよいのであります。神....