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「春日神社〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

春日神社の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道標」より 著者:宮本百合子
白い花房をたれて咲いていた馬酔木《あしび》の茂みは、まざまざとして記憶にあった。春日神社の裏を歩いていたら古い杉林の梢にたかく絡んで、あざやかに大きい紫の花を咲....
伸子」より 著者:宮本百合子
きい鹿と、鳥居が描いてあった。 「昨日寸暇を利用して、奈良を俥で一巡しました。春日神社の森の中は、別天地のように涼しかった。鹿がやさしい顔で幾匹もよって来まし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
間《ま》にも利と不利とを判断する冷静があった。 十四 奈良の春日神社の前。 宇津木兵馬は茶屋へ腰をかけ笠の紐をとく。 「ええ、毎年五月には....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
ち上がり、親の後ろへ従って早くも歩いて行くのである。 私はその簡単さに驚いた。春日神社へ行くと安産のお守を売っているがなるほどと私は感づいた。 男鹿がその威....
宝に食われる」より 著者:宮本百合子
桜時分だから東大寺の、銭を払っては一撞きつかせる焚鐘が殆ど一日じゅう鳴りづめだ。春日神社の囲りなど夥しい神鹿の姿も雑踏にまぎれるばかりの人出であった。が、妙なも....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
高台で、今はいろいろに分割されているが、あの総てが中屋敷であった。慶応義塾の下に春日神社が今でもあるが、あれが、私の産土神《うぶすながみ》で、あの社へお宮参りも....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
時代末期の遺物として、墳墓中から極めて稀に発見せらるる以外には、正倉院・三月堂・春日神社・大三島神社等の古社寺に往々保存せられて、考古学者はこれを奈良朝頃に多く....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
見上皇が御出家あったので、為兼はお跡をしたって同じく出家した。翌々年正和四年には春日神社へ願立のため奈良へ赴いたが、勿論これは再び持明院統のために画策するところ....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ければならぬ。その日数は神社によって相違があって、石清水八幡宮がことに甚だしく、春日神社・稲荷神社・賀茂神社など、またいずれも厳重にこれを禁じていた。それも時代....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
などの記するところでは、なおその通りになっているが、平城京廃して東大寺・興福寺・春日神社などの付近地方が奈良の名を占有するようになったので、いつしか般若寺越に奈....