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春暖
「春暖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
春暖の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
苦に悩み、奔命に疲れて、戦わずして自ら敗る。二月、韃靼の兵|来りて燕を助く。蓋し
春暖に至れば景隆の来り戦わんことを慮りて、燕王の請えるなり。春|闌にして、南軍|....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
住んだとある。『諸経要集』に引いた『譬喩経』に富人が穀千|斛《ごく》を地に埋め、
春暖に至り種を取ろうと開いて見れば、穀はなくて手足も頭目もない頑鈍肉様の一虫ある....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
必ず滞る。……洋服屋の宰取の、あのセルの前掛で、頭の禿げたのが、ぬかろうものか、
春暖相催し申候や否や、結構なお外套、ほこり落しは今のうち、と引剥いで持って行くと....
「カストリ社事件」より 著者:坂口安吾
ロをおき、そこへ足をのばし、両手をクビの後へくんで、一日天井をボンヤリ見ている。
春暖の候となるや、靴をぬぎ、両足を机の上へつきのばして、両手をクビの後にくんで、....
「西航日録」より 著者:井上円了
これよりさらに乗車、オランダ・アムステルダムに至りて一泊す。当日、気候にわかに
春暖を加え、野外の風光、麦緑菜黄、これに交うるに杏梨の淡泊をもってす。宛然わが国....
「三国志」より 著者:吉川英治
、うしろへ来て、彼の肩をたたいた者がある。袁紹であった。 「ご退屈であろう。こう
春暖を催してくると」 「おおこれは」 「其許にちとご相談があるが、忌憚ない意見を....