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「春江〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

春江の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
電気看板の神経」より 著者:海野十三
くから居る連中ばかりである。 三階へ行ってみると、表の窓際に床をとって寝ていた春江が、仰向けに白い胸を高く聳かして死んでいた。その左の乳下には一本の短刀が垂直....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ない。『慶長見聞集』の発端に見えしは、今三浦の山里に年よりへたる知人あり、当年の春江戸見物とて来りぬ。愚老に逢いて語りけるは、さてさて目出たき御代かな、我ごとき....
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録」より 著者:宮本百合子
て居たところに、逗子に行って居た一馬がかえり、その手を見つけて、掘り出し救った。春江は歯医者にでも行って居た為に助かる。 ◎国男は一日の朝、小田原養生館を立ち....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
その発声の途端に、別の方から、また一つの吟声が無遠慮に飛び出して来ました。春江潮水、海ニ連ツテ平カナリ と、澄み渡った声で、白雲の出ばなを抑えたものがあ....
別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
いうから、「じゃ好いのを教えよう。」と気は進まないながら、自分の好きな張若虚の「春江花月夜」を教えて遣った。「これに書いて意味を教えて下さい。」というから巻紙に....
泉山問題について」より 著者:宮本百合子
らわされるというなさけない習慣です。泉山蔵相のくだのなかで「新給与問題よりも山下春江(民主)女史の方がすきだということの方が問題だ」といったということが新聞にで....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の俊夫(咲の兄)が召集されて出かけ、従弟の倉知|紀《ただし》が又呼ばれて出かけ、春江の良人河合(咲の義兄)があぶないと云う工合で、この頃の空気がつよく反映してい....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
です。 咲のこと、本当に御存じないのねえ。あの人には兄が一人、これが後とり。姉春江、これは河合さんという凸版の親方だった人の息子の細君。一馬という男。これは郵....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
まだ青い小さい実の房などがささって居ります。きのう、アボチンは根岸のおばちゃん(春江。咲の姉)と、よしという女中さんにつれられて、生れてはじめての独り旅! で茅....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
す。 きょうは三笠へ電話かけて、教えて下すった本をきいて見ましょう。 きのう春江という咲枝の姉さんが一寸来て、面白い話をして行ったわ、そこのうちのおかあさん....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。十分深くもあるようですが。 それが終り一仕事片づいたわけです。十一時に河合の春江という従妹が来ました。咲の姉よ。一番わたしと親しくして、今つかっているペン(....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ラクモが女房子供をつれて親不孝のお詫びにと訪ねて来た。女房は芸者あがりの恋女房、春江といって三十。久吉という十になる一人息子をつれて高価な手みやげを持って訪ねて....
日記」より 著者:宮本百合子
おどるよ 春の夜なるかな。 三月五日(日曜) お茶の水の入学試験があったので春江ちゃんのために朝早くから、三時頃まで行った。作文の文字と云う題に対してあまり....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
たしか芳譚《ほうたん》雑誌がありました。揃《そろ》っちゃ居りませんが。」 「為永春江《ためながしゅんこう》の雑誌だろう。」 「へえ。初号がついて居りますから、ま....
つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
しかったな。罪なことをするやつだよ。」とテーブルの周囲に集っているお民《たみ》、春江、定子《さだこ》など三、四人の女給へわざとらしく冗談に事寄せて、「お二人でお....