春秋の筆法[語句情報] » 春秋の筆法

「春秋の筆法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

春秋の筆法の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
止に見えた。其様な事で弱って居る矢先、自動車に轢かるゝ様なことになったのだろう。春秋の筆法を以てすれば、取りも直さず牝犬を捨てた主人の余の手にかゝって死んだので....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
教育者や女子教育家、「識者」や婦人雑誌の「記者先生」にあることを忘れてはならぬ。春秋の筆法を以てすれば、婦人ジャーナリズムこそは現代女性を不幸にしている責任者の....
写生紀行」より 著者:寺田寅彦
げでわれわれは枕を高くして眠っていられる。そして言論や行動の自由が許されている。春秋の筆法が今は行なわれないのであろう。そうでなければこんな事もうっかりは言われ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
した。 もし、彼の見えないところの眼底に、この時、一点の涙があるならば、それは春秋の筆法で慶応三年秋八月、近松門左衛門、机竜之助を泣かしむ……というようなこと....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
情美」に対する感覚は日に日に麻痺して行きそうである。 百千年の後に軽率な史家が春秋の筆法を真似て、東京市民をニヒリストの思想に導いた責任者の一つとして電気局を....
私本太平記」より 著者:吉川英治
な眼で見たならば、なんとも戯画的な“時代の縮図”と見えたであろう。 時の人が、春秋の筆法で、後に、評言したものがある。それは頗る要領がいい。次に抜抄を掲げてみ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
のどんな場所にもいる。しかも平凡な日頃の中にえてしている。 また、太平記的な、春秋の筆法では、この合戦中にも、いろんな奇瑞や天変があったとしている。たとえば八....