春花[語句情報] » 春花

「春花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

春花の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
きて、人民を争闘せしむるに同じ。従来誰も彼も往きて遊び散策し、清浄の空気を吸い、春花秋月を愛賞し得たる神社の趾が、一朝富家の独占に帰するを見て、誰かこれを怡《よ....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
ち》である。小径の左右は花壇である。早春の花が咲いている。縞水仙の黄金色の花、迎春花の紫の花、椿、寒紅梅、ガラントウス、ところどころに灌木がある。白梅が枝を突っ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
になりましたか、それはそれは――というようなあげつらいから急に声を落して、まあ、春花楼のお鯉がこんなところに――西川の力寿、あれは京者ではありませんか、徳旭の三....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
天平の寧楽の都の繁栄を讃美したもので、直線的に云い下して毫も滞るところが無い。「春花のにほえ盛えて、秋の葉のにほひに照れる」(巻十九・四二一一)などと云って、美....
短命長命」より 著者:黒島伝治
もしれない。 ○ 昨年、私は一尺五寸ほどの桃の苗を植えた。それが今春花が咲き、いま青い実を結んでいる。桃栗何年とか云われるように桃は一体不思議なほ....
」より 著者:岡本かの子
うけて落着いて掛っている。 ――帯といて寝る。 京子は緑色塩瀬の丸帯へ桜や藤の春花を刺繍した帯を解くと、加奈子に預けて体を投げ込むように寝台へ埋めた。 ――蒲....
上野」より 著者:永井荷風
野公園について見聞する所を述べた。明治時代の都人は寛永寺の焼跡なる上野公園を以て春花秋月四時の風光を賞する勝地となし、或時はここに外国の貴賓を迎えて之を接待し、....
向嶋」より 著者:永井荷風
わ》するを 何若延日時 何若《いかに》か日時《にちじ》を延《の》ばせば 暫遅春花謝 暫《しばら》く遅《おそ》く春花《しゅんか》謝《しゃ》せん 花謝人....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
鬱々として胸襟の間に積滞し、一結して悶を成し、再結して病を成さんとす。その平常、春花に詠じ秋月に吟ずるがごとき、ただこの病悶をいやせんとするにほかならず。今やわ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ざるをもって、自ら実視せるにあらず、ただ伝聞のままをここに録するのみ。 本年は春花を見て国を去り、途上盛夏の大暑をおかして豪州に入り、さらに南球の秋に遇う。わ....
病牀苦語」より 著者:正岡子規
りなのを生木のままで籠の中に植えさした。それは一つはとまり木にもなるしまた来年の春花がさいた時に、その花の中を鳥の飛ぶのが、如何にも綺麗であろうと思うたのである....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
請している。尤もこれは、沢庵の都合で実現は見なかったが。 晩年の沢庵と三斎は、春花秋草に風流を談じて、交情愈※|馥郁たるものがあった。 或る時、沢庵は三斎か....