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春駒
「春駒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
春駒の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
お蘭結びを花のごとくにちらちらさせて、梅ばちくずしのあの手ぬぐいを伊達《だて》の
春駒《はるごま》かぶりにそろえながら、足拍子手拍子もろとも、いまや天下は春と踊り....
「手品」より 著者:佐左木俊郎
でも生活が裕《ゆたか》なだけに、膳部を賑《にぎ》やかにして、村人達が七福神とか、
春駒とか、高砂《たかさご》とかと、趣向を凝《こ》らして、チャセゴに来てくれるのを....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
実例ははなはだ多くて枚挙にいとまないくらいである。同じ巻でも「子《ね》の日」と「
春駒《はるこま》」、「だびら雪」と「摩耶《まや》の高根に雲」、「迎いせわしき」と....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
その話は算うるに勝《た》えぬほどあるが、馬を題に作った初唄|唱《うた》う芸妓や、
春駒を舞わせて来る物貰《ものもら》い同然、全国新聞雑誌の新年号が馬の話で読者を飽....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
も盗賊に追い銭の愚を尽し、勝てば飯盛に祝い酒のあぶく銭を費す、此癖止めて止まらぬ
春駒の足掻早く、坂道を飛び下るより迅に、親譲りの山も林もなくなりかゝってお吉心配....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
。この位の事は、祇園通いをする父がもう戒め得なかった。 そのうち新年になった。
春駒というものが来る。これは馬の頭に鈴をつけ、それに手綱をつけて打振り打振り三味....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
伴うものが多い。換言すれば人間生活と不離の関係を有するものである。例えば奥州の三
春駒は田村麻呂将軍が奥州征伐の時、清水寺の僧|円珍が小さい駒を刻みて与えたるに、....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
乱れている木々の間を巧みに縫って、駛るに得意な点などにかけては、南部駒よりも、三
春駒よりも、遥かに優れているのであった。 そういう駒に打ち乗って、丹生川平の男....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
れ まこも草つのぐみ渡る沢辺にはつながぬ駒も放れざりけり 取りつなぐ人もなき野の
春駒は霞にのみやたな引かるらむ いかなれば氷はとくる春風にむすぼほるらむ青柳の糸....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
描くので誰も知っているものであります。相馬の地は馬の産で名があり、野馬追の祭や三
春駒など、馬に因んだものが多いのであります。慣れた図柄ですから焼物の上にも上手に....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
るが、しかもこれによると、一人立の猪頭《ししがしら》と見て差支えないようである。
春駒《はるこま》にしても大昔はこれと同じく、駒の頭を被った一人立であったところか....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
すが、私が最近調査しましたのは、日向の佐土原付近にある部落です。これはもと万歳・
春駒などをやっていたものでありまして、その流れを汲んで今以て全村の八九割までが俳....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
・陰陽師・博士の徒、簓・説経・祭文・市子・梓巫の輩、あるいは田楽(猿楽)・万歳・
春駒・夷舁、大黒舞・傀儡師などの諸芸人、あるいは山陰道筋に多い鉢屋(大和などにも....