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「昨冬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昨冬の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
扨《さて》一席申上げます、久しく休み居りました累ヶ淵のお話は、私《わたくし》も昨冬《さくふゆ》より咽喉加答児《いんこうかたる》でさっぱり音声が出ませんから、寄....
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
なすこと古道具に異ならず。この神職はもと負荷人足《にもちにんそく》の成上りで、一昨冬妻と口論し、妻首|縊《くく》り死せる者なり。かくて神林伐採の許可を得たるが、....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うろうも、つまびらかには存じ申さずそうろう。 てまえ年ごろ世話好きにそうらえば、昨冬とつぜん尋ねまいり、どこぞへ嫁入り口世話いたしくれと申しそうらえば、増弥五こ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
し候ところ、皆々様おそろいますます御清適に渡らせられ、敬寿たてまつり候。陳れば、昨冬以来だんだん御懇情なし下されし娘粂儀、南殿村稲葉氏へ縁談御約諾申し上げ置き候....
婦人改造の基礎的考察」より 著者:与謝野晶子
して、労働者ばかりの社会となることを要求しているのです。(私の近著『心頭雑草』と昨冬の『中外新論』に掲載した私の「資本と労働」の一文とを参照して下さい。) 最....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
的安く、そのため近所同業に迷惑を与えるというのでは、考えなくてはなるまい。そこで昨冬は、のし餅一枚につき一般の店より売価をおよそ十銭高くなるようにつけ、その代り....
旅役者の妻より」より 著者:矢田津世子
はなく、慣れぬ水、慣れぬ気候にあてられて親子三人が病いの床につく有様、わたくしは昨冬弓子の産後の不養生が今にさわりて痩せ衰え、ひきこんだ風邪がいまだにぬけず、朝....
遍路」より 著者:斎藤茂吉
励ましによった。しかも偶然二人の遍路に会って随分と慰安を得た。なぜかというに僕は昨冬、火難に遭って以来、全く前途の光明を失っていたからである。すなわち当時の僕の....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
が浮き出すように見えるのである。) ここに攀躋するや、悪道険峻、満身汗を流し、昨冬小笠原母島を跋渉せるときを想出す。高所に達して一望するに、四面みな山、その間....