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「昨日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昨日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
をふめばらくようこえあり》というところでしょう。」 十一 「これは昨日《きのう》描《か》き上げたのですが、私には気に入ったから、御老人さえよければ....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
「僕もその時は立入っても訊《き》かず、夫《それ》なり別れてしまったんだが、つい昨日《きのう》、――昨日は午《ひる》過ぎは雨が降っていたろう。あの雨の最中《さい....
十円札」より 著者:芥川竜之介
いかがですか? 御病気のように聞きましたが、……」 「難有《ありがと》う。やっと昨日《きのう》退院しました。」 粟野さんの前に出た保吉は別人のように慇懃《いん....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
わたし》などはこう云う版画を眺めていると、三四十年|前《まえ》のあの時代が、まだ昨日《きのう》のような心もちがして、今でも新聞をひろげて見たら、鹿鳴館《ろくめい....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
ってからも、不思議に毎晩眠りさえすれば、必ずあの家《うち》が夢に見える。しかも一昨日《おととい》の晩なぞは、僕が女に水晶《すいしょう》の双魚《そうぎょ》の扇墜《....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
ある抱一《ほういつ》の三味線の話などをしていた。 そこへまた筋肉労働者と称する昨日《きのう》の青年も面会に来た。青年は玄関に立ったまま、昨日貰った二冊の本は一....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
す。 さて明くる日になって見ると、成程《なるほど》祖母の願がかなったか、茂作は昨日《きのう》よりも熱が下って、今まではまるで夢中だったのが、次第に正気《しょう....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
のように、目まぐるしい生活を営んでいる。だから「明日《みょうにち》」は考えても「昨日《さくじつ》」は滅多《めった》に考えない。しかし往来を歩いていたり、原稿用紙....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
大いに異説を唱《とな》えていました。 半之丞の話はそれだけです。しかしわたしは昨日《きのう》の午後、わたしの宿の主人や「な」の字さんと狭苦しい町を散歩する次手....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
美津《みつ》と、茶を入れる仕度に忙《いそが》しかった。 「あら、だって電話じゃ、昨日《きのう》より大変好さそうだったじゃありませんか? もっとも私は出なかったん....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
菅畳《すがだたみ》を延べる代りに、堆《うずたか》く桃《もも》の花が敷いてあった。昨日《きのう》から洞中に溢《あふ》れていた、あのうす甘い、不思議な※《におい》は....
近藤浩一路氏」より 著者:芥川竜之介
ら養分を吸収しようとする欲望が、露骨に感ぜられるのは愉快である。 今日の流俗は昨日の流俗ではない。昨日の流俗は、反抗的な一切に冷淡なのが常であった。今日の流俗....
狂女」より 著者:秋田滋
まった。十二月のこえを聞くと、この町にも普魯西の兵隊が攻めて来た。 僕はそれを昨日のことのように覚えている。石が凍って割れるような寒い日のことだった。痛風がお....
初雪」より 著者:秋田滋
。 彼女はもうこの世の人ではあるまい。世のなかの営みは、自分以外の人たちには、昨日となんの変ることもなく続くであろう。が、彼女にとってはすべてが終ってしまう。....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
って来ながら、「どうも心配です。」という。ファラデーは「何にが」という。「いや、昨日来た委員連の希望を御|諾きにならないのではあるまいか。それが心配で。」と返事....