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「昨日や今日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昨日や今日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻影の盾」より 著者:夏目漱石
は嬉しく、思わぬがつらいからである。戦は事実であると思案の臍《ほぞ》を堅めたのは昨日や今日の事ではない。只事実に相違ないと思い定めた戦いが、起らんとして起らぬ為....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ら何故雇うてお置き成さる」秀子「私が雇うて置くという訳でなく、先が離れぬのです、昨日や今日の間柄でないのですから、私も詮方なく我慢をして居ます」余は猶充分の不審....
平和運動と文学者」より 著者:宮本百合子
少しでも民主的にして、文学も人間らしい文学を作っていきたいと思っております時に、昨日や今日の新聞は私たちに何を感じさせたでしょうか。戦争が済んでからもう三年たち....
泣虫小僧」より 著者:林芙美子
の尽きるような風なんだろうと思うンだけど……」 「そんな事いうもンじゃないわよ。昨日や今日一緒になッたンじゃなし、子供もあってさ……」 二階が六畳一間、階下が....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ます。七兵衛と私とが、お前様とあの盲目《めくら》の先生とをつけ覘《ねら》ったのは昨日や今日の話じゃあございません、浜松の大米屋以来のことで。私の方は初手《しょて....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
…世の中になったんですね。」 「まったくですわ。でも、それも、まだ月日は長し……昨日や今日の事とは思わなかったんですのに――昨年、店の都合で裾野の方へ一夏まいり....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
かでなければ、からかいに行くとでも言いましょう。 お蘭さんが兵馬に気のあるのは昨日や今日ではない。もっと突きつめて言えば、淫婦というものが持っている先天の血潮....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ってみると、まんざら憎くもござんすめえ。ことにお蘭さん、お前さんを見そめたのも、昨日や今日のことじゃありませんぜ、飛騨の高山では、命を的に大奥まで乗込みの、あぶ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
―持つべきものは友人だ」 二人ともに、非常に砕けている。その交際ぶりを見ると、昨日や今日の間柄ではない。いい年をした二人が、全く若やいだ書生気分になってはしゃ....
魔都」より 著者:久生十蘭
に夜食をやって居られたのだ。……どうだ、もう判ったろう。なア、真名古君、君だって昨日や今日警察の飯を喰ったのじゃあるまいし、これ以上くどく説明する必要はなかろう....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ぽを吉兵衛が……」 顎十郎は笑いだして、 「大清が京屋のとなりへ移って来たのは昨日や今日じゃあるまい。どんなしっぽをつかまれたか知らないが、いつ言い出されるか....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
す。棺に鍬をうちあてた痕もあるし、棺の蓋をこじあけた跡もある。……ところがそれは昨日や今日のもンじゃない。どう見てもふた月か三月前の仕事」 「たぶん、そんなこと....
その人を知らず」より 著者:三好十郎
んたんにいう。ええと――お前は、戦争は、やめなければならんといっているが、これは昨日や今日はじまったものじゃない。いろんな原因が押せ押せになって、しかも、相手の....
冒した者」より 著者:三好十郎
ドのスイッチを押せば明るくなるが、明るくしても、しかたが無い。妙に息苦しいのだ。昨日や今日の事ではない。ズーッと息苦しく、段々それがひどくなる。どこか身体が悪い....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
って、白、黄、紫の小さな花をむすんでいるのです。とすれば、ここが焼けたのもまた、昨日や今日のことではありません。何カ月か以前……尠くとも半年やそこいらは、過ぎて....