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「昨春〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昨春の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
るように成った、従前は依頼した当日より五六日目若しくは十日以内に掲出して居たが、昨春以来はそれが十日も二十日も遅れ(死亡広告だけは例外)場所指定などは、一ヶ月前....
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
で人を刃せしことあり。東牟婁郡|佐田《さだ》および添《そえ》の川《かわ》では、一昨春合祀反対の暴動すら起これり。また同郡|高田《たかだ》村は、白昼にも他村人が一....
少女地獄」より 著者:夢野久作
よりも先に明らかに致して置きたいのは彼女……姫草ユリ子と自称する可憐の一少女が、昨春三月頃の東都の新聞という新聞にデカデカと書き立てられました特号|標題《みだし....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
も猟犬即ち武士の血が流れて居たのである。 白に関する最近の消息は斯うであった。昨春当時の皇太子殿下今日の今上陛下が甲州御出の時、演習御覧の為赤沢君の村に御入の....
十二支考」より 著者:南方熊楠
予の書牘《しょとく》を読んで、誠に万事西洋模倣の今日よいところへ気が付かれたと、昨春田辺へ来られた節|親《まのあた》り挨拶あり。それも決して座成的《ざなりてき》....
社会時評」より 著者:戸坂潤
いうのでは、全く腹の立つことだろう。 処が学生代表の声明書なるものを見ると、「昨春の学生大会は、わが文理科大学の後任学長として西晋一郎博士を最適任と信じ吾等は....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、生の新たな泉を開いていた。荒れ地はふたたび花を咲かしていた。しかしそれはもはや昨春の花ではなかった。一つの別な魂が生まれていた。 その魂は刻々に生まれつつあ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
から伊勢湾を通過。つまり伊東上空をとんでいたのは旅客機だったことが判った。思うに昨春丹沢山遭難以来、航路が変ったのであろう。 怪物の待ち伏せるものなく、我らを....
随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
頃のむらく)が私の師父にあたっているし、さらに私と多年の交わりがあり、それゆえに昨春、七世橘家圓太郎を襲名させた新鋭はたまたま橘之助最後の夫たる先代圓の門人。す....
小説 円朝 あとがき」より 著者:正岡容
圓朝門下のいろいろさまざまの人たちを描きつづけていきたいとおもっている。そうして昨春三周さんの藤浦氏にお話し頂いたさまざまの秘材も、後篇においては大半つかわせて....
地異印象記」より 著者:和辻哲郎
て見せつけられた我々自身の愚を充分にかみしめるか否かが重大なのである。 思えば昨春の強震は、我々に対する暗示多き警告であった。当時の被害は水道貯水池への導水路....