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昨晩
「昨晩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昨晩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
「だってさっき前を通ったら、御隣にはどなたもいらっしゃらなかったわよ。」「ええ、
昨晩《さくばん》急にまた、三階へ御部屋が変りましたから、――」
「そう。」
女....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
第に力の籠って来た口をしばらくの間とざしました。
二十三
「
昨晩《ゆうべ》、何かあったのでございますか。」
ほど経て平太夫《へいだゆう》が....
「路上」より 著者:芥川竜之介
ますよ。何でも今月の末までには、また磐梯山《ばんだいさん》が破裂するそうで、――
昨晩《さくばん》もその御相談に、神々が上野《うえの》へ御集りになったようでござい....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
僕はちょうどそこにあった、古い籐椅子《とういす》にかけることにしました。
「
昨晩はお休みになれなかったでしょう?」
「いいえ、……何かあったのですか?」
「....
「或る女」より 著者:有島武郎
から、たんと込み合いはいたしますまいけれども」
そう応《こた》えながら女中は、
昨晩おそく着いて来た、ちょっと得体《えたい》の知れないこの美しい婦人の素性《すじ....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
北アメリカを支配するようになったのも彼の遺蹟といわなければなりませぬ。
第二回
昨晩は後世へわれわれが遺して逝くべきものについて、まず第一に金のことの話をいたし....
「赤外線男」より 著者:海野十三
れど、それほどでもないのです」 「どうして怪我をしたんですか」 「いいえ、アノ一
昨晩、この部屋で寝ていますと、水素乾燥用の硫酸の壜が破裂をしたのです。その拍子に....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
しは、もっといろいろとあのあやしい男のあやしいふるまいについて知っているんじゃ。
昨晩あの男はな……」 「あ、おじいさん。あの男が松葉杖をついて、またこっちへもど....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
う、そんなことがあったのか。僕は知らなかったね」 「勿論そうだろう。おれだって、
昨晩それを聞いて始めて知ったばかりだ」 「白木、君は昨夜、どこに居たのかね」 「....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
顔を洗うと、逃げるように家の中にはいりました。 Yが近所の人から聞いた話だと、
昨晩から、三人も刑事が露路の中にはいってきているので、長屋中で驚いているというの....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
雨戸の外が明方であったんです。」 「その晩は、お一人で、」 「一人です、しかも一
昨晩。」 「一
昨晩?」 と、思わずまたぎょっとする。 「で、何でございますか、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ランプの――小村さんが用心に蔓を圧えた――灯が一煽、山気が颯と座に沁みた。 「一
昨晩の今頃は、二かさも三かさも大い、真円いお月様が、あの正面へお出なさいましてご....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
早速|嗽手水を致して心持もさっぱりしましたが、右左から亭主、女共が問い懸けまする
昨晩の様子は、いや、ただお雪がちょいと魘されたばかりだと言って、仔細は明しません....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
元気になって、洗面の世話をしながら、縁側で、向うの峰を見て顔を洗う小松原に、 「
昨晩はお楽み……なぜって。まあ、憎らしい。奥さんが逢いにいらっしゃったではありま....
「山吹」より 著者:泉鏡花
でございました。 ――間―― 画家 (かくても、もの静に)……と仰有ると? 夫人
昨晩、同じ宿へ着きますと、直ぐ、宿の人に――私は島津先生の――あの私は……(口籠....