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昭代
「昭代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昭代の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
たち夫妻のために、閣下の権能を最も適当に行使せられる事を確信して居ります。どうか
昭代《しょうだい》をして、不祥の名を負わせないように、閣下の御《ご》職務を御完《....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
っと嘘だと御思いなさるでしょう。昔なら知らず、これから私の申し上げる事は、大正の
昭代にあった事なのです。しかも御同様住み慣れている、この東京にあった事なのです。....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
衣食の恩を受けたる神の社殿を、人を傭いてまでも滅却せんとする前科者の神職あるも、
昭代の逸事か。 また日高郡矢田村の大山神社は、郡中一、二を争う名社にて、古え国....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
びんぜん》の至りだ。かかる無意味な面構《つらがまえ》を有すべき宿命を帯びて明治の
昭代《しょうだい》に生れて来たのは誰だろう。例のごとく椽の下まで行ってその談話を....
「謡曲黒白談」より 著者:夢野久作
って聞かせたい、又その相手は聞きたくないという心理状態は、近頃のように謡曲隆盛の
昭代にその到る処深刻に又痛切に繰り返し繰り返し経験されて、恰も欧州戦前のバルカン....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
村僻里を流浪さえすれば悪事のやり次第という風で、その所の者は毎度迷惑絶えず、実に
昭代の瑕瑾《かきん》じゃ。フレザーまたいわく、あるいは害物の一、二に恩を施し他は....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
なる者を養うべきも、中流以下の家政を取るの賢婦人を出《いだ》すに足らず。これ実に
昭代《しょうだい》の一欠事《いつけつじ》にして、しかして妾らの窃《ひそ》かに憂慮....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
の快心事、類少なき奇観なり。 昔より言い伝えて、随筆雑記に俤を留め、やがてこの
昭代に形を消さんとしたる山男も、またために生命あるものとなりて、峰づたいに日光辺....
「蓮月焼」より 著者:服部之総
の注文原稿を原稿紙にこつこつと書いてゆくありかたは、この民主主義的資本主義日本の
昭代における立派な手工業者の範疇にぞくしているのだが、女流作家で風俗雑誌の経営者....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
ず、帝国民中五十分の一にも相当する多数の同胞を不遇の地に放置することは、まことに
昭代の恨事と言わねばならぬ。(完)....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
が国家社会の生存発達の上に、少からざる障礙を来すのおそれこれ有り候う事、まことに
昭代の不祥事と存じ候う。 ここに於いてか我が政府を始めとし、大日本公道会以下、....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
を遂げ、あるいは浮ぶ瀬のない落伍者となったでありましょうが、それが今のありがたい
昭代のお蔭によって、ともかくも無事に納まるところへ納まりました。ただし今日もなお....