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「昭君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昭君の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
露形して皎月《こうげつ》下に身を洗う。正にこれ巫女廟の花は夢の裡《うち》に残り、昭君村の柳は雨のほかに疏《おろそ》かなる心地して、かの者餓鷹の※を見るがごとく、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
聞かせしましょうか」 「どうぞ」 と竜之助が夢を現実に振向けると、お雪が、 「王昭君物語という本ですよ。王昭君、御存じでしょう、支那の美人……」 と言って、その....
小翠」より 著者:田中貢太郎
しらえ、自分はきれいな着物を着て虞美人に扮装して帳下の舞を舞った。またある時は王昭君に扮装して琵琶を撥いた。その戯れ笑う声が毎日のようにやかましく室の中から漏れ....
源氏物語」より 著者:紫式部
て来て、悲しくなった。源氏は「胡角一声霜後夢《こかくいっせいそうごのゆめ》」と王昭君《おうしょうくん》を歌った詩の句が口に上った。月光が明るくて、狭い家は奥の隅....
源氏物語」より 著者:紫式部
しょに絵を見分けた。古い絵に属する物と現代的な物とを分類したのである。長恨歌、王昭君などを題目にしたのはおもしろいが縁起はよろしくない。そんなのを今度は省くこと....
未亡人」より 著者:豊島与志雄
面白いですね。 あなたはその晩、自宅の風呂にのんびりと入浴しました。そして、信昭君のところへ友人が来て、ウイスキーを出すついでに、あなたの方も高木君を相手にウ....
柳原燁子(白蓮)」より 著者:長谷川時雨
の成金《なりきん》だなぞということから、胡砂《こさ》ふく異境に嫁《とつ》いだ「王昭君《おうしょうくん》」のそれのように伝えられ、この結婚には、拾万円の仕度金が出....
モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
ホテルから迎いの馬車がくると新夫婦は同乗して去ったと、胡北《こほく》へ送らるる王昭君《おうしょうくん》のようだとまで形容してあるが、これは幾分誇張かもしれない。....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
交際方面に当らしめた。 伊藤は牙籌一方の人物で、眼に一丁字なく、かつて応挙の王昭君の幅を見て、「椿岳、これは八百屋お七か」と訊いたという奇抜な逸事を残したほど....
人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
ら免れんが為に歳幣を約し、婦女を送ったというのはすなわちこれである。かの有名な王昭君の故事の如きは、たまたまこれが犠牲となった可憐なる一つのローマンスにほかなら....
黒田清隆の方針」より 著者:服部之総
ついて書き出した原稿をやめてこんなものを書きあげたのは、東京大学大学院学生宇野重昭君にかねて依頼しておいた「アラバマ号問題」にかんするリポートが、非常にすぐれた....
三国志」より 著者:吉川英治
時の和親を保って臥薪嘗胆、その間に弓馬をみがいたという例もあります。また元帝が王昭君を胡地へ送ったはなしも有名なものではありませんか。――なんで提督には、今この....