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昼夜
「昼夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昼夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
》とすると、来月号の締切り日は――弔辞《ちょうじ》などを書いている場合ではない。
昼夜兼行に勉強しても、元来仕事に手間《てま》のかかる彼には出来上るかどうか疑問で....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
一行の心には、だんだん焦燥の念が動き出した。殊に左近は出合いをあせって、ほとんど
昼夜の嫌いなく、松山の内外を窺《うかが》って歩いた。敵打の初太刀《しょだち》は自....
「或る女」より 著者:有島武郎
》な棒縞《ぼうじま》の身幅《みはば》の狭い着物に、黒繻子と水色|匹田《ひった》の
昼夜帯《ちゅうやおび》をしめて、どてらを引っかけていたばかりでなく、髪までやはり....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
形に散らしたる紺縮みの浴衣《ゆかた》に、唐繻子《とうじゅす》と繻珍《しゅちん》の
昼夜帯をばゆるく引っ掛けに結びて、空色|縮緬《ちりめん》の蹴出《けだ》しを微露《....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
をする。 すでに昨夜も、神楽坂の縁日に、桜草を買ったついでに、可いのを撰って、
昼夜帯の間に挟んで帰った酸漿を、隣家の娘――女学生に、一ツ上げましょう、と言って....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
スウェデンボルクの精霊はまたこう言っている。『遊星は自軸のまわりに回転するために
昼夜の別を生ずる。多くはまた衛星を伴っていてこれがちょうど我々の太陰が地球のまわ....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
組だとか、龍虎隊だとかいうのが乱妨をして、市中を荒らしたので、難儀の趣を訴えて、
昼夜の見廻りが出来、その大取締が庄内の酒井左右衛門尉で、今の警視総監という処なの....
「女客」より 著者:泉鏡花
藍と紺、縦縞の南部の袷、黒繻子の襟のなり、ふっくりとした乳房の線、幅細く寛いで、
昼夜帯の暗いのに、緩く纏うた、縮緬の扱帯に蒼味のかかったは、月の影のさしたよう。....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
はじめて見たのが湯女のその別嬪だ。お道さんは、半襟の掛った縞の着ものに、前垂掛、
昼夜帯、若い世話女房といった形で、その髪のいい、垢抜のした白い顔を、神妙に俯向い....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
相に、いつどこで覚えたか、ママを呼んで、ごよごよちゃん、ごよちゃま。 ○日月星
昼夜織分――ごろからの夫婦喧嘩に、なぜ、かかさんをぶたしゃんす、もうかんにんと、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
来るという、この人々に対しては、(じれった結び)なぞ見せはしない、所帯ぎれのした
昼夜帯も(お互に貧乏で、相向った糸七も足袋の裏が破れていた。)きちんと胸高なお太....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
して、酒がもたらすところの楽しい妄想の代りに、彼は恐ろしい悪夢に絶えずおそわれ、
昼夜を分かたずその悪夢の毒気を吸いながら、かの狂暴残忍なローマの先人たちよりも更....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
う、大手先。城の外壕が残った水溜があって、片側町に小商賈が軒を並べ、壕に沿っては
昼夜交代に露店を出す。観世物小屋が、氷店に交っていて、町外には芝居もある。 こ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
は足利時代の末期――今から約四百|余年の昔でございます。もちろんこちらの世界には
昼夜の区別も、歳月のけじめもありませぬから、私はただ神さまから伺って、成るほどそ....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
は虫を蹈むようなことはありはせぬかと、さすが殺生の罪が恐しくなる。こんな有様で、
昼夜を分たず、ろくろく寝ることもなければ、起きるというでもなく、我在りと自覚する....