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時をつくる
「時をつくる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
時をつくるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
してあくびをして隠れてしまう。林のかなたでは高く羽ばたきをして雄鶏《おんどり》が
時をつくる、それが米倉の壁や杉の森や林や藪に籠《こも》って、ほがらかに聞こえる。....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
不性なり。我らが若き時はかようにはなしという時、飼い置きし鶏|側《かたわら》より
時をつくる。老人いわく、あれ聞きたまえ人ばかりでなし、鶏さえ今時は羽敲《はばた》....
「辻馬車」より 著者:森鴎外
懸命に「けっこう、けーっーこーう」とどならなくてはなりませんでした。まるで雄鶏が
時をつくるようでございましたわね。あれが軟い、静かな二頭曳の馬車の中でしたら、わ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を聞きましたが、それは烏ではない、鶏であることがよくわかり、同時にその鶏が声高く
時をつくるのを聞きました。
鶏が鳴いたな、何番鶏か知らん、こちらは眼がさめたけ....
「澪標」より 著者:外村繁
く、脚には鋭い蹴爪がある。雌※は雄※より体も小さい。雄※は威風堂堂と胸を張って、
時をつくる。雌※はあわただしく鳴き立てて、産卵を知らせる。歩き方も、雄※は勿体振....