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時代思潮
「時代思潮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
時代思潮の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
」
「君も大分《だいぶ》迷亭見たように呑気《のんき》な事を云うね」
「何、これが
時代思潮です、先生はあまり昔《むか》し風《ふう》だから、何でもむずかしく解釈なさ....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
かんとする大衆作家は、専門史家と同等の、或は以上の専門的知識、換言すると、当時の
時代思潮、現在と異っている当時の地理的事実、風俗、習慣、言語、服装、食いもの飲み....
「斗南先生」より 著者:中島敦
して見れば彼自らも、伯父と同様、新しい時代精神の予感だけはもちながら、結局、古い
時代思潮から一歩も出られない滑稽な存在となるのでないか。(ただ、それは伯父と比べ....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
よって予想されている。市井の流行風俗、生活状態のようなものはもちろん、いろいろな
時代思潮のごときものでも、すぐれた作者の鋭利な直観の力で未然に洞察されていた例も....
「青年」より 著者:森鴎外
ブセンの John Gabriel Borkmann が興行せられた。 これは
時代思潮の上から観れば、重大なる出来事であると、純一は信じているので、自由劇場の....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
ものでなく、かのゴシック建築の寺院と共に、古風な中世紀の遺風に属している。今日の
時代思潮に於ては、もはや「美」や「芸術」やの言語が、カトリック教的叛逆の「異端」....
「落ちたままのネジ」より 著者:宮本百合子
木ッ葉みたいに云い倣すのが我慢ならなかった。」「おけら共が派手な弁舌で時を得顔な
時代思潮を説いているのを見ると」「流れに身をまかせて安きについているようにさえ思....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
もなくその点であったろう。
その上またある微妙な点において、司教はわれわれが「
時代思潮」と称するところのものを分有していたと信じてはいけない。彼は当時の神学上....
「囚われ人」より 著者:豊島与志雄
る、女に溺れる、仕事に溺れる、それが現代の通弊だってさ。通弊というものは、然し、
時代思潮みたいなもので、一通りは身につけておくべきものだ。だから、溺れて構わん。....
「聖女人像」より 著者:豊島与志雄
ついて異様な印象を受けた。眼鏡をかけたまま愛人とキスする久子、研究所の助手として
時代思潮の先端にも触れてる筈の久子、それから、清田のおばさまと愛し合ってる久子、....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
で行った。国学の再興にしても、その根蔕には文化に対する新しい見解が含まれていた。
時代思潮は暗黙の裡に進んでゆく。無理をしてまで押通そうとするのではない。いわば社....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
なり、虚栄の渇仰はいよいよ強となる。吾人は浅薄なる皮相の下に真精神を発見したい。
時代思潮に革命を起こし新時代の光明を彼岸に認めねばならぬ。「吾人は絶対に物質を超....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
しかないのである。だから歴史そのものでも、見方によって、つかむ焦点によって、また
時代思潮によっても、往々いくらでもくつがえされる。 おなじ史材でも、歴史科学者....