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時代精神
「時代精神〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
時代精神の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
ん人の云うことだよ。失敬だが君は西洋の真似、即西洋文芸の受売するような事を、今の
時代精神と思ってるのじゃないか。それじゃあ君それは日本人の時代でもなければ精神で....
「自分だけの世界」より 著者:辻潤
で色々と Dramatic Scene を演じたことも事実である。 とに角僕は
時代精神の潮流に押し流されながら、色々の本を乱読した――文学の書物も勿論好きでは....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
はその最後の流派に属している。これら茶のいろいろな味わい方は、その流行した当時の
時代精神を表わしている。と言うのは、人生はわれらの内心の表現であり、知らず知らず....
「読書法」より 著者:戸坂潤
れている。彼は之を趣味として理解するのである。彼は普通の文化理論で用いられている
時代精神なるものをもこの趣味に還元し、そこに文学(及び一般芸術)の内容を見ようと....
「量的と質的と統計的と」より 著者:寺田寅彦
い中世の冬眠期の後に、急に復興して現代科学の若葉を出し始めたのは、もちろん一般的
時代精神の発現の一つの相には相違ない。しかし復興期の学者と古代ギリシアの学者との....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
近代位い書生や弟子入りする事を嫌がる時代も尠い、それは個人の神経を生かそうとする
時代精神からであるかも知れず、またその他の種々の原因があるようだが今ここにそれを....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
下級のものが上級のものに形を変えるように、国家の中へ同化されて、結局、科学だの、
時代精神だの、文明だのというものにけおされて、滅びてしまわなければならないのです....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ブオナパルテ侯爵(訳者注 ナポレオンのこと)という語が歴史の中に入れられたのは、
時代精神への譲歩であった。
それらの客間は、長く純潔であることはできなかった。....
「発掘した美女」より 著者:坂口安吾
そく初音サンに単独会見を申入れて許可を得、粋な料亭へでも行きたいところを、ここが
時代精神であると心に期して、交響曲の長時間レコードをかなでている優雅な喫茶店に落....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
てからのフランス語とを、ただ国策としての「言葉の純化」という立場からだけでなく、
時代精神の推移に伴う著しい心理表現の変化として、幾多の例が挙げられているのを見ま....
「クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
他。こうなると批評は芸術史や思想史ではあっても、ただのそれではなく、正に同時代の
時代精神の内面的連関を探究することであり、そのためには、一つ一つの場合について文....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
を代表せる春信の板画とを把《と》りてこれを比較すれば、江戸文明の傾向につきてその
時代精神の変転せる跡を窺ふに難《かた》からざるなり。元禄において江戸演劇を創生し....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
等を詩の女神にして持ち出すことなら、
己にも随分出来そうだからな。
前「
時代精神」
驥尾に附すと云うことが出来れば、
なんにでもなれる。己の裾に攫まれ。....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
明晰さと厳密さとを表現に与える勇気を持ちあわさなかった弱さを思うと共に、当時私が
時代精神の圧力に対して抱きつづけた対抗と緊張と恐怖との肉体的感覚や、暗澹たる無力....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
圧し得る範囲に求めねばならぬ。東亜連盟の現実性はそこにある。爾後東亜諸民族により
時代精神が充分理解せられ、かつ我が実力の増加に依り範囲は拡大せらるるのである。協....