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時夜
「時夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
時夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
じ》くると砂が出る。頭を掻《か》いても砂が出る。七人はそれで江の島へ渡った。その
時夜明けの風が島を繞《めぐ》って、山にはびこる樹《き》がさあと靡《なび》いた。す....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
に、光明優婆塞へ近寄った。 伏し転んでいる白衣の行者を、じっと上から見下ろした
時夜目にも凄じく彼の眼の輝いたのが見て取れた。 「斬るかな、それとも突くとしよう....
「太十と其犬」より 著者:長塚節
めた。そうして大きな荷物の側へ押しやった。大勢はまたがやがやと騒がしく成った。其
時夜は深けかかって居た。人はだんだんに去って狭い店先はひっそりとした。太十はそれ....
「追憶」より 著者:宮本百合子
叔父はすぐそばに見える山について種々の事を話してくれた。 自分がまだ子供だった
時夜足駄を履いて登った事があって、天狗が居ると云う事だと聞くと私の驚きは頂上にな....
「千世子」より 著者:宮本百合子
しまった。Hと二人で目に見えないものに深い深い谷に落とされた夢にうなされて起きた
時夜があけはなれて居た。自分の先の事、又あってはならない先の事を見せつけられた様....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
リユスは、その晩にたって翌朝は父のそばに行けたのである。ブーロア街の駅馬車が、当
時夜中にルアン通いをやっていて、ヴェルノンを通ることになっていた。しかしジルノル....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
前内務大臣山本達雄氏が、内相後藤文夫氏に対する事務引継ぎの際に、貴君は農林大臣当
時夜中までも会議を開いていたと聞いて居るが、内務省では退庁時間を尊重するよう取計....
「法然行伝」より 著者:中里介山
かよう》な内証は秘密にして置いた方がよいと抜き足して出て来たそうである。 又或
時夜更けに法然が念仏をするその声が勇猛であったから、御老体を痛わしく尊く思って正....