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時服
「時服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
時服の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「阿部一族」より 著者:森鴎外
する。それから殉死者遺族が許されて焼香する、同時に御紋附|上下《かみしも》、同|
時服《じふく》を拝領する。馬廻《うままわり》以上は長上下《なががみしも》、徒士《....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
、築造に関係した藩士どもには、家老以下一同へ幕府から賜わり物があった。私の父も御
時服二重と銀二十枚とを頂戴した。御
時服というは大きな紋の付いた綸子《りんず》の綿....
「魔像」より 著者:林不忘
礼に参上して、太刀《たち》目録を献上する。大中納言、参議中将、五位の諸太夫等には
時服《じふく》二|領《りょう》ずつ下し置かれる。兎のお吸物とお茶の式がある。お白....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
わけ》をなし、両人吟味の実証をいたす。……勝をとったほうには、奉行へご褒美として
時服《じふく》ひと重《かさね》。吟味のものには、黄金五枚、鶴の御酒一|盞《さん》....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
い如才ない人では決してなかった。小林城三となって後、金千両を水戸様へ献上して葵の
時服を拝領してからの或時、この御紋服を着て馬上で町内へ乗込むと偶然町名主に邂逅し....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
ておったのだろうと思います。 それでバラモン僧正が来ると直ぐ僧正に任ぜられて、
時服を賜い荘田を与えられて大安寺に寓せしめられた。大仏が立つ時になると、バラモン....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
大きな蚤を持っていた。
自分の生ませた子のように
可哀がって飼っていた。
ある
時服屋を呼んで来た。
服屋が早速遣って来た。
「この若殿の召すような
上衣とずぼ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
から、 「流浪の望みでござります」 「そうか」 沢庵のほうへ向って、 「彼に、
時服と路銀をやれ」 「ご高恩、沢庵からも、有難くお礼を申します」 「お汝から、改....
「三国志」より 著者:吉川英治
だったが、定軍山の塚は、故人の遺言によって、きわめて狭い墓域に限られ、石棺中には
時服一着を入れたのみで、当時の慣例としては質素極まるものだったという。 「身は死....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
、殊に、十七士が細川家に永預けになる場合は、当然お召抱えの沙汰があろうし、また、
時服と同時に、大小の入用はきまっているから、その時に役立つようにと、秘蔵の古刀、....