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「時機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

時機の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
子が倉地との関係をまだ妹たちに打ち明けてなかったからだ。それはもう少し先に適当な時機を見計らって知らせるほうがいいという葉子の意見だった。倉地にもそれに不服はな....
星座」より 著者:有島武郎
ていた。 ただし、残された一つのことは、自分の気持をゆがめずに三隅母子に伝える時機と方法とをつくることだけだった。しかしそれさえ園にとっては格別むずかしいこと....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
用意が無ければならぬ。 何ほど恐怖絶望の念に懊悩しても、最後の覚悟は必ず相当の時機を待たねばならぬ。 豪雨は今日一日を降りとおして更に今夜も降りとおすものか....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
れを使って計算を仕直し、そうして望み通りの結果を得た。当時この発見が現われるべき時機が熟し切っていたと思われるのは、ニュートンの同国人が四人までもほとんど彼に近....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
日本人には一挙に天皇の下に東亜連邦の成立を希望するものも多かったが、漢民族は未だ時機熟せずとして、日満華の協議、協同による東亜連盟で満足すべしと主張し、遂に東亜....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
背負っていたマスクの一つを、その男の頭に、スッポリ、被せてやった。それはまさしく時機に適したことだった。周りにはホスゲンの嫌な臭いが、いまだプンプンとしていた。....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
つかが、地中にもぐりこむことに成功したのだそうだ」 「すると、月世界の空気はある時機になって、急に月の表面から消えてしまったのですか」 「そうなんだ。どうしてそ....
海底都市」より 著者:海野十三
っ、この中へ……」 「そうだ。それが時間器械なのだ。それはタイム・マシーンとも航時機《こうじき》ともいうがね、君がその中に入ると、僕は外から君を未来の世界へ送っ....
地獄の使者」より 著者:海野十三
於て、兄の鶴彌氏と土居三津子の両人が向きあっているところを見た。そこであなたは、時機が悪いと思って、庭園を出てクラブへ引返した」 「君は見ていたのかい。見ていた....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
す。もちろん生命は十中八九危い。その代り、前代未聞の経験を貴方に提供し、それから時機到れば、すばらしい通信を許します。そのほか報酬として……」 リーマン博士か....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
水兵の話によると、彼は機関大尉に連れられて、その日の午後飛行島に上陸したが、その時機関大尉はちゃんと海軍将校の服装をしていたという。 実に奇妙な話である。この....
転機」より 著者:伊藤野枝
法をとっていれば、どうにか途はついたのかもしれないのね。」 「ああ、これでやはり時機というものは大切なもんだよ。ここだってむしろ旗をたてて騒いだ時に、その勢でも....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
公使一個の考にして政府の意志を代表したるものと見るべからず。すなわち彼等の目的は時機に投じて恩威並び施し、飽くまでも自国の利益を張らんとしたるその中には、公使始....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
瑜瑕並び蔽わざる全的生活は他日再び伝うる機会があるかも知れないが、今日はマダその時機でない。かつ自ずから別に伝うる人があろう。本篇はただ僅かに故人の一生の輪廓を....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
人の能力を最大限に発揚し、しかも全国民の全力を用う。 三 しからばこの戦争の起る時機いかん。 ※ 東亜諸民族の団結、即ち東亜連盟の結成。 ※ 米国が完全に西洋の....