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「時空〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

時空の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
んだばら》の、乳糜《にゅうび》の供養《くよう》を受けられたではないか? もしあの時空腹のまま、畢波羅樹下《ひっぱらじゅか》に坐っていられたら、第六天の魔王|波旬....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
廻り夜《よ》の更《ふけ》るを待《まっ》て永代橋《えいたいばし》へ掛りました。其の時空は少し雪模様になってひゅう/\と風が吹き往来《ゆきゝ》も止った様子、当今なれ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
いったいこの人は誰だろう?」またも庄三郎は心の中でこの疑問を繰り返した。 この時空の西の涯が橙色に色づいて来た。月が昇ろうとしているのであった。徐々に昇って来....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
は空間的で同時に時間的であるという点では映画と同様である。しからばこれらの在来の時空四次元的芸術と映画といかなる点でいかに相違するかという問題が起こって来る。 ....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
学との間に分水嶺を画するものである。最も卑近な言葉をもって言い現わせば、恒久なる時空の世界をその具体的なる一断面を捕えて表現せよ、ということである。本体を表現す....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
したことがその現象の存在の理由である。ショウペンハウエルは厭世の起源を意志が、時空の方式を通じて現象として個体化したことに帰しているが、それは厭世理由にはなら....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ィヌスに至る)。デカルトやスピノザによる「延長」の概念、カントの「図式時間」、「時空の直観形式」の概念、近くはハイデッガーの時の概念等々。心理学ではブレンターノ....
嬰寧」より 著者:田中貢太郎
汚い寝台もあるから、明日の朝帰って、苗字を聞いてまた来るがいいよ。」 王はその時空腹を感じて物を喫いたかった。また彼の美しい女の傍へいくこともできる。王は大喜....
アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
造った新しい鋭利なメスで、数千年来人間の脳の中にへばり付いていたいわゆる常識的な時空の観念を悉皆削り取った。そしてそれを切り刻んで新しく組立てた「時空の世界像」....
温浴」より 著者:坂口安吾
なることがあった。 けれども、ヌルい湯に長くつかっていることは、頭を鎮静させ、時空を忘れた茫々たる無心にさそいこんでくれる。うちの湯殿には灯がないので、ほかの....
物理的空間の成立まで」より 著者:戸坂潤
が直観に属することを(譬えそれが範疇への関係なくしては成り立たぬとしても)忘れる時空間は空虚な概念となって了わねばならぬ。カント自身「人間の認識の純粋な要素の研....
カントと現代の科学」より 著者:戸坂潤
囲では時間表象を除き去った客観的に実現されたものとしての時間及び空間からなる処の時空世界形象によるのでなければならぬ。而もかかる時空形象は座標と云うが如き抽象的....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
そして遠い所を見渡すようにしていたが、見当さえも定めかねた目に先ず映じたものは、時空のけじめを超えて、涯しもなく蠢く世界の獣の如き幻影である。それにもかかわらず....
夜光虫」より 著者:織田作之助
とついて行ったら、なんと女気なしの針助の一人世帯、ちいと薄気味わるかったけど、今時空間なんて貸してくれる人は、ざらにいるわけじゃない。早速二階を借りたところが、....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
、或は人間は食物なしで生きて行けるようになるかも知れません。……などと私はその当時空想して、一日も早く大学を卒業し、人工心臓の発明に従事しようと思いました。 ....