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晩年
「晩年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
晩年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
下《しも》のように話を結んでいる。――
「伝吉はその後《のち》家富み栄え、楽しい
晩年を送りました。積善《せきぜん》の家に余慶《よけい》ありとは誠にこの事でありま....
「河童」より 著者:芥川竜之介
力しました。いや、信じているようにさえ公言したこともあったのです。しかしとうとう
晩年には悲壮な※《うそ》つきだったことに堪《た》えられないようになりました。この....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
がある。」
「それは誰でも外国人はいつか一度は幻滅《げんめつ》するね。ヘルンでも
晩年はそうだったんだろう。」
「いや、僕は幻滅したんじゃない。illusion ....
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
て現実を見よ」という言が思い出された。なぜ思い出されたかはしらない。ただ、漂浪の
晩年をロンドンの孤客となって送っている、迫害と圧迫とを絶えずこうむったあのクロポ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
アキレスの踵を知らなければならぬ。
芸術家の幸福
最も幸福な芸術家は
晩年に名声を得る芸術家である。国木田独歩もそれを思えば、必しも不幸な芸術家ではな....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
話の中にも、その着想の独創的なのに、我々は手を拍《う》って驚くことがよくあった。
晩年にはよく父は「自分が哲学を、自分の進むべき路として選んでおったなら、きっと纏....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
に枯れ松葉を敷かせたのを覚えている。 この「お師匠さん」は長命だった。なんでも
晩年|味噌を買いに行き、雪上がりの往来で転んだ時にも、やっと家へ帰ってくると、「....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
四年、『ロンドン神霊協会』が組織された時には、直ちにその最初の会長に推された。又
晩年には、今日尚お刊行しつつある『ライト誌』の最初の主筆でもあった。 彼の
晩年....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
の書簡集」を読みつづけた。それは又いつの間にか僕に生活力を与えていた。しかし僕は
晩年のメリメエの新教徒になっていたことを知ると、俄かに仮面のかげにあるメリメエの....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
の妻となつた。 妻の父はトルストイにそつくりの老人で税務署長、村長などを勤め、
晩年は晴耕雨読の境涯に入り、漢籍の素養が深かつた。 私の生れは四国のM市で、妻....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
のように物ごとを信じて疑わなかった。 永いあいだ私はゆめが破れてしまったのは、
晩年になってからのことに過ぎない。 私にはこの数年来一つの現象が起きているのだ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
いわれたこともあるが、辞退した。一八五一年イプスウイッチの会でチンダルに逢った。
晩年には灯台の調査を頼まれたので、田舎へ旅行したこともある。 人の一生を知るに....
「三人の師」より 著者:上村松園
と言われ、先生ご自身は、どのような日でも写生はおやりになっていられたようである。
晩年はほとんど湯河原温泉にお住みになっていられたが、七十九歳という高齢でおなくな....
「双語」より 著者:上村松園
いものもなかなか多いように思います。しかし同じ又兵衛でも、以前に出来たものとか、
晩年のものとかの相違で、その出来や何かに相当の違いがあるのと、またある一説のよう....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
産玩具の自動車」「挿絵の雑談」「二科会随想」等も含まれはするが、其大部分は其最も
晩年なる五年中に書かれたものである。 体質の弱い彼は一年の間に画作に適する時季....