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普通人
「普通人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
普通人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弓町より」より 著者:石川啄木
力な議論であった。しかしこの議論には、詩そのものを高価なる装飾品のごとく、詩人を
普通人以上、もしくは以外のごとく考え、または取扱おうとする根本の誤謬《ごびゅう》....
「俊寛」より 著者:菊池寛
の年のうちに、妊娠した。こうした生活をする俊寛にとって、子供ができるということは
普通人の想像も及ばない喜びだった。俊寛は、身重くなった妻を嘗めるように、いたわる....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
ですがネ」 「今日も御覧になりましたか」 「今朝|診ましたよ。大分ひどいのです。
普通人の極量の四倍ぐらいやらないと利かないのですからネ」 「四倍ですか、成程。―....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ろうか。安定を保つために、肩から下が恐ろしく大きく作られていて、足蹠のごときは、
普通人の約三倍もあろうと思われる広さだった。法水は考証気味な視線を休めずに、
「....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
るからだ。三丈もある綱を軽々と登れるばかりでなく、動力線を猿渡りする場合に、もし
普通人程度の膂力と体重だとすれば、引込個所や電柱上の接合部分に、相当眼にとどまる....
「臨終まで」より 著者:梶井久
んのスープ煮に黄卵を混ぜたりします。うどんは一寸位に切って居りました。 食事は
普通人程の分量は頂きました。お医者様が「偉いナー私より多いがナー」と言われる位で....
「断層顔」より 著者:海野十三
帆村としては、そんなつもりでしたことではない。桝形探険隊については興味があって、
普通人以上の知識を持っていたのであるが、碇曳治なる隊員のあることを知らなかったの....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
ければならぬほど、窮乏のどん底へ陥ってしまったのだとも云える。 しかし、それは
普通人の見方というものであって、金博士に限っては(そうだ、なぜそれを早くやらない....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
悟りましたが、かねて想像して居たのとは異って、格別鼻が高い訳でもなく、ただ体格が
普通人より少し大きく、又眼の色が人を射るように強い位の相違で、そしてその総髪にし....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
したが、この症状が現れて来るようになったら、もう救い道はないんだそうだ。つまり、
普通人には見えないものが見え、聞えないものが聞えて来ると云うのだ。……幻影とか幻....
「茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
奥底の知れない薄気味悪いものを感じまして、何も今更、自分等が職業にしているような
普通人に魅力に感ぜられるものを、これ等の達人に与えて見せたところで、何だ、これし....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
になっております。 これらは、ほぼその理由を推考することができまするが、少しく
普通人の考えをもって解し難いと思うのは、人の吉凶禍福を卜することである。これは、....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
を犯した不義者を心から悔悛めさせるための修養書を買って与えたという沼南の大雅量は
普通人には真似ても出来ない襟度だと心から嘆服した。 「全く君子だ。古聖賢に恥じな....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ら起って来て居るのです。で最も論理的思想に富んで居るのは学者の中には多いですが、
普通人民はやはりそういう教育を受けないから実に蒙昧なものでございます。、柳、胡桃....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の身体も同然だからであります。 しかし、この考え方はあまり大き過ぎて早速私たち
普通人には間に合いかねます。人々みな仏性を持っている以上、そう自覚する資格はある....